これからは“持続可能な”住宅がトレンドに。
サスティナブル住宅の概要・条件や補助金について解説

ここ数年、様々なシーンで「サスティナブル」という言葉を耳にするでしょう。環境問題対策について考える上では、今や欠かせないキーワードです。

実は、住宅においても「サスティナブル」な考え方は注目されており、いくつもの助成制度も設けられています。

そこで、今回はサスティナブル住宅について概要から条件、関連する補助金についてまで詳しく解説します。環境に配慮した住宅に興味のある方は、ぜひ参考にしてください。

このコラムのポイント
・サスティナブル住宅は、環境配慮の観点だけではなく、日々の生活を快適にするためのメリットもあります。
・構造体や間取り、設備に関して専門的な知識が必要となるため、実績のある施工会社に相談しましょう。





そもそもサスティナブルってどういう意味?“SDGs”との関係は?

吹抜け

サスティナブル(英:Sustainable)とは、直訳すると「維持できる」「耐える」などの意味を持つ形容詞です。ただし、近年では「持続可能な」という意味で捉えられ、様々な分野において環境問題対策のスローガンとして使われています。

新聞やニュースでよく聞く「SDGs(エス・ディー・ジーズ」は「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略で、まさにサスティナブルな考えを継続し、世界規模で様々な問題への対策に向けた共通目標として認識されています。

引用:外務省|持続可能な開発目標(SDGs)達成に 向けて日本が果たす役割
一口メモ
SDGsは2015年9月の国連サミットで採択され、加盟193カ国が2030年までに達成するための目標を掲げました。


日本国内においては、SDGs達成へ積極的に取り組んでいる企業や団体を表彰する、ジャパンSDGsアワードを開催したり、各省庁でそれぞれ独自の推進事業を実行しています。(詳しくは、SDGs達成に向けた関係省庁の取組参照)

目標達成に向けて各分野で独自の取り組みを行なっている中、多くの資材や燃料を必要とする建築業界においても、サスティナブルな考え方は重要視されています。

現在は、「CASBEE(建築環境総合性能評価システム)」によって、建物の環境性能を公平に評価することができるようになっており、省エネや環境負荷の度合いを明確にできるだけでなく、室内の快適性や周辺への配慮についても総合的に数値化できるようになりました。



サスティナブル住宅とは?条件はある?

では、「サスティナブル住宅」とは具体的にどのような家を指すのでしょうか?ここで知って欲しいのが、「サスティナブル建築」の基本理念です。

サステナブル建築とは、設計・施工・運用の各段階を通じて、地域レベルでの生態系の収容力を維持しうる範囲内で、
(1)建築のライフサイクルを通じての省エネルギー・省資源・リサイクル・有害物質排出抑制を図り、
(2)その他地域の気候、伝統、文化および周辺環境と調和しつつ、
(3)将来にわたって人間の生活の質を適度に維持あるいは向上させていくことができる建築物を構築することを指します。

引用元:一般社団法人 日本建設業連合会|サステナブル建築


つまり、まとめると以下の点がポイントとなります。

  • 「地球全体」を見据えた環境配慮 = 地球環境を持続可能にするための目標を持つ
  • 「周辺地域」を見据えた環境配慮 = 周辺環境に溶け込み、円滑・永続的に住み続けられるようにするための目標を持つ
  • 「将来に渡る生活」を見据えた環境配慮 = 快適な生活環境を持続可能にするための目標を持つ


まず、地球の限りある資源をできるだけ持続させるための省エネ対策やライフサイクルマネジメントが求められます。エコマテリアルや再生可能エネルギーの使用などに積極的に取り組むことで、建物一棟ごとの達成目標よりも大きな目標を見据えることも重要視されているのです。

そして、周辺環境の気候や文化と調和することは、その建物が地域に溶け込み使い続けられるためには大切なポイントです。自然災害への準備を整えることや、地域の生態系を壊さないように配慮することなどが求められます。

さらに、最も私たちに密接に関わるのが、生活環境を快適に保つための工夫です。主に配慮が必要な点は以下の6点です。

  • 安全性:平常・非常問わず建物の安全性を確保する
  • 健康性:健康を害さないよう、室内の空気を常に正常に保つ
  • 快適性:快適に過ごすために熱・光・音の環境を整える
  • 利便性:動線に配慮し、私たちの生活とは切っても切り離せないIT環境を整える
  • 空間性:動作に必要な広さを確保し、色彩・触感・緑化等の構成要素についても検討する
  • 更新性:可変性や拡張性を持ち、用途が変わってもフレキシブルに対応できるように備える


これらを備えた住宅をサスティナブル住宅とし、今までのスクラップ・アンド・ビルドの考え方ではなく、長きにわたって住み続けられる“長寿命化住宅”を目的とします。環境配慮型住宅としては、ZEH住宅やパッシブハウスなども注目されています。

〈関連コラム〉
下記コラムでは、ZEH住宅やパッシブハウスについて詳しく解説しています。合わせてご覧ください。

日建ホーム|コラム|千葉でゼロエネルギー住宅を建てる。ZEHゼッチとは?その定義やメリット・注意点を紹介
日建ホーム|コラム|パッシブハウス&パッシブデザインは究極の省エネ住宅 メリット・デメリットを解説



では、サスティナブル住宅にするためには、どのような性能を備えれば良いのでしょうか。ここでは、主な4つのポイントを解説します。

その① 高耐久且つ環境配慮された構造体

まず、住宅を長寿命化するために欠かせないのが、「高耐久な構造体」です。戸建て住宅のほとんどを占める木造住宅においても、地震や台風などの自然災害に耐えうる性能が不可欠です。

そして、近年は国を挙げて国産材(国内産木材)や地域材(その地域で伐採加工された木材)の利用を促進していますが、こちらは輸送時の温室効果ガス量を大幅に削減でき流だけではなく、地域経済の活性化や森林の循環をなど、多くのメリットがあります。

そのため、現在では「脱炭素社会の実現に資する等のための建築物等における木材の利用の促進に関する法律」によって、住宅だけではなく公共施設においても、木材の積極的利用が進められています。

その② 自然エネルギーを活用した省エネ性能

環境への負荷を減らすためには、自然エネルギーを積極的に活用しなくてはいけません。住宅に関する主な取り組みは以下の通りです。

  • 高気密高断熱住宅
  • 太陽光発電システム
  • 地熱利用
  • 雨水利用システム …

これらの省エネ性能を備えることで、多くの二酸化炭素を排出する電力会社から供給される電力やガスなどの動力に頼らずに、自然エネルギーを最大限に生かした生活が可能となります。

〈関連コラム〉
下記コラムでは、高気密高断熱住宅について詳しく解説しています。ぜひ合わせてご覧ください。

日建ホーム|コラム|千葉県で高気密・高断熱住宅を建てたい! 知っておきたい性能やメリットは?


その③ フレキシブルに改築できる間取り

「サスティナブル」と聞くと、環境に優しいというイメージが先行するかもしれませんが、住まいに可変性や拡張性を持たせることも重要なポイントです。家族構成や生活スタイルに応じて間取りを変えられるようにしておけば、何世代にも渡りリノベーションを繰り返して住み続けることが可能となります。それこそまさに「持続可能な」住まいの形です。

その主な例が、スケルトン・インフィル(Skeleton-Infill)という考え方で、高耐久な構造体(スケルトン)と、間仕切り壁や内装(インフィル)を分けて設計する手法を言い、それを用いた家を「SI住宅」と呼びます。将来的に構造体に影響を及ぼさずに間取りの変更ができるため、近年では一般的になりつつあります。


その④ 周辺環境を考慮した設計

いくら住宅そのものが高性能で環境に配慮されたものであっても、周辺環境に溶け込んでいなければ「持続可能」とは言い切れません。土壌や大気、水質を汚染しないことはもちろん、近隣の日照を妨げず、騒音トラブルを起こさない配慮が重要です。

また、景観や文化、地域コミュニティについても十分考えなくてはいけません。場所によっては、景観条例や景観法によって家の外観に制約があるところもあるため、それらについても考慮しましょう。

景観法とは

この法律は、我が国の都市、農山漁村等における良好な景観の形成を促進するため、景観計画の策定その他の施策を総合的に講ずることにより、美しく風格のある国土の形成、潤いのある豊かな生活環境の創造及び個性的で活力ある地域社会の実現を図り、もって国民生活の向上並びに国民経済及び地域社会の健全な発展に寄与することを目的とする。(景観法:第一章を引用)

引用元:景観行政ネット





〈2022年版〉住宅の“サスティナブル化”に向けた関連する補助金・助成金

新築住宅はもちろん、既存住宅のリノベーションについても“サスティナブル化”をすることで、補助金や助成金を利用することができます。ただし、どれも条件に細かな違いがあるため、申請実績のある施工会社へ相談しましょう。

【環境省戸建ZEH】令和3年度 環境省によるZEH補助金ZEH住宅およびZEH+住宅において、「省エネルギー性能表示取得に係る経費」「高性能断熱外皮(断熱材、窓)、高性能設備」「蓄電システム」に対して補助金が支給されます。
サステナブル建築物等先導事業(省CO2先導型)省エネ・省CO2に係る先導的な技術を活用した住宅や建築物プロジェクトに対して、確保された予算内で補助金が支給されます。

その他、都道府県・市町村単位で省エネ住宅や環境配慮型住宅に対する様々な助成制度を設けています。これらをもれなく活用したい方は、その土地の制度に詳しい地場の会社に相談してみるのもいいでしょう。

〈関連ページ〉
下記ページでは、千葉県の関連助成制度の詳細が掲載されています。

千葉県|再生可能エネルギー・省エネルギー設備の支援情報(住宅用)



日建ホームは「千葉県SDGsパートナー」です

私たち日建ホームは、SDGsの理念に賛同し、高性能且つ快適な家づくりの普及に積極的に取り組んでおり、2022年には「ちばSDGsパートナー」にも登録されました。

〈ちばSDGsパートナー登録制度〉

SDGsは、世界全体の経済、社会及び環境の三側面を、不可分のものとして調和させ、誰一人取り残すことなく、持続可能な世界を実現するための統合的取組であり、SDGsを推進していくためには、多くの県民・企業等にSDGsを身近に捉えてもらい、取組を進めてもらうことが重要です。

そこで、県内企業等におけるSDGs推進の機運を醸成するとともに、 具体的な取組を後押しするため、「ちばSDGsパートナー登録制度」を創設いたしました。

引用:千葉県|ちばSDGsパートナー登録制度


高気密・高断熱住宅や環境配慮型住宅など、高い性能と理念を持った住まいづくりに興味のある方は、ぜひお気軽にご相談ください。

〈関連ページ〉

日建ホーム|関連ページへ誘導





まとめ|長きに渡り住み続けるマイホームこそサスティナブル住宅に

今回は、サスティナブル住宅の必要性や実現させるための条件について解説しました。地球の環境問題は、もはや「個人には関係ない、国や自治体が取り組むこと」というレベルではなくなりつつあります。みなさん一人一人がマイホームのあり方について考えることで、着実に「持続可能な社会」へ近づきます。

そして、サスティナブル住宅は環境への配慮だけではなく、快適でずっと住み続けられる住宅にするための条件も含まれているため、生活に直結するメリットも少なくありません。

私たち日建ホームは、環境に配慮したシステムを取り入れるだけではなく、ご家族皆さんが健やかで快適な生活を送ることのできる住宅をご提案しています。土地探しや住宅ローンのご相談、敷地の環境調査、インテリアコーディネーターによるデザインのご提案など、各専門スタッフがチームでお手伝いさせていただきますので、ぜひお気軽にご相談ください。



千葉県でサスティナブル住宅の新築や改修を検討中の方は日建ホームへご相談ください

おそらく一生に一度か二度になるであろう大切な家づくり。人生の一大事業ですので、たくさんの“希望”をお話し下さい。私たち日建ホームは「自分の家をつくるように」お客様の家づくりに真摯に取り組みます。

お約束①自分の家を建てるように心を込めて丁寧につくります。
私たち日建ホームは、千葉県我孫子市を拠点とする地域密着の工務店です。世界で唯一無二のオーダーメイドの家。暮らしの夢や希望を丁寧にヒアリングし、プロの建築技術集団として注文住宅にしかできない住み心地を実現します。

お約束②現場をきれいにします。
家は、ひとつひとつの工程を丁寧に積み重ねて出来上がっていく究極の手仕事。現場をきれいにすることでムリ・ムダ・ムラを排除しスムースに安全に家づくりができます。近隣に配慮し何よりもお施主様に喜んでいただける現場を目指します。

お約束③一生涯のパートナーとしてずっと家をお守りします。
「家」は住み始めることで「住まい」となり、住み始めてからも理想の暮らしの追求は続きます。住み続けることで変化する事柄に、ハウスドクターとして一生涯、何でも相談していただけるよう、いつも、そしてずっと傍らに居続けます。

お約束④「健康快適設計基準」で健康配慮の家をつくります。
「家」と「健康」には密接な関係があります。毎日を過ごす家のデザインや性能が身体的・精神的に大きく影響します。温熱性能(高気密・高断熱・24時間換気)、自然素材、健康配慮の家をつくります。

お約束⑤5つの保証制度で責任をもって保証します。
建設工事総合保証、無料定期点検10年間 、瑕疵担保責任10年間、地盤保証システム20年間、ぽけっと団信 住宅代金保証制度(オプション)で責任をもってお施主様の家をお守りします。



モデルハウスや展示場で家づくりを体感しよう

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: b4e48bbde01bf1767ac571bc50bb79b8.jpg

見学予約受付中

じっくり体感していただくために、モデルハウス見学は予約制にて承っております。見学をご希望される方は、お電話または下記ページのご予約フォームからお申し込みください。

TEL:04-7188-5222
日建ホーム株式会社

▶︎ 展示場見学のお申し込みはこちらから

著者情報

日建ホーム編集部

日建ホーム編集部

私たち日建ホームは「自分の家をつくるように」という気持ちで親身になって寄り添いながらお客様の家づくりに真摯に取り組んでまいります。
一級建築士・一級施工管理技士・耐震診断士・宅建士・福祉住環境コーディネーターのいる建築プロ集団です。

詳しいプロフィールはこちら
FacebookTwitterInstagramYouTubepinterest