最近の木造住宅の外壁材は、外見は様々ですがサイデイング(特に窯業系サイディング)が多く普及しています。特に建売りの戸建て住宅では窯業系サイディングが標準仕様になっているようです。

調べてみると、最近の新築住宅の外壁材の割合は、モルタルが1割弱、窯業系サイディングが約8割、残りの1割がALCや金属系サイディングや木製サイディング、他となっています。

価格にもよりますが質感の乏しい窯業系サイディングの外壁に較べてモルタル外壁は建物に一体感があり、重厚で落ち着いた印象があります。ただし、戦後の古いモルタル外壁の建物を知る方の中には耐震性や耐久性が心配という方も多いと思います。(以前の私もそうでしたが…)

モルタル外壁は昭和50年代に全盛期を迎えますが、その後JASS15左官工事(建築工事標準仕様書)の改訂などを経て、適切な仕様の選択と正しい施工を行えば十分に信頼できる構法であることが実績からも証明されています。

以下に具体的な改善点を示しました。

「ひび割れは大丈夫か?」→ ひび割れに弱いモルタルを補強する鋼製のラス網(写真左)は、㎡あたりの使用量(700g/㎡以上)が決められており、さらに表面近くにはガラス繊維ネット(写真右)を塗り込んで補強されています。また、あらかじめ工場で調合された既調合軽量セメントモルタルの使用は現場施工でも均一な品質のモルタルに仕上がり、細骨材に軽量のパーライトや粒状の樹脂系発泡体を使っているので柔軟でひび割れしにくいモルタルになっています。

「木下地の腐食は大丈夫か?」→ 以前は木下地に直接防水シートとラス網を張ってモルタルを塗る構法でしたが、現在はモルタルの裏側に通気胴縁を設けて空気層を設けているので、侵入した雨水や湿気は壁の上下から排出され、さらに木下地の表面に張る透湿性のある防水シートで内部の木下地が腐食する心配はありません。

「外壁剥落の恐れについて」→ ラス網を木下地に固定するステープルはラス網の種類に応じて足の長さやピッチが決められており、ラス網も防錆加工が施されてモルタルと一体となっているためラス網の腐食や地震等で外壁が剥落する可能性は低く、また最近の大地震でも剥落の被害は殆ど見られません。

モルタル外壁は、仕上けの塗装で4種類を選択することができ、改めてモルタル外壁の質感の良さを見直してみてはいかがでしょうか。

by Hira

   

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