『涼しい風 』を感じた久しぶりの午後

本日午後、久しぶりに窓を開けて心地良い風を感じました。思い返せば、窓を開けたのは6月以来だったかもしれません。夏の暑さが厳しく長引いた近年、こうした「自然の風が気持ち良い」と思える時間は、年々少なくなってきているように感じます。

 近年の気温と湿度の変化

 ここ数十年で、日本の気候は大きく変化しています。特に夏は以前よりも気温が高く、猛暑日の35℃を超える日が当たり前のようになりました。また、湿度も高い状態が長く続くため、体感温度はさらに厳しいものとなっています。

昔のように「夕方になれば涼しい風が入る」という感覚は薄れ、窓を開けてもむしろ蒸し暑さが入り込む日が増えています。

 暮らし方も変化しています

 かつては窓を開けて風を通し、扇風機を回して涼を取る暮らしが一般的でした。しかし今では、夜になっても気温が下がらず「熱帯夜」が続くことも多いため、エアコンの使用は欠かせませんしもちろん窓も開けられません。

一方で、エアコンに頼りすぎると換気不足により、結露カビの原因になることもあり、上手な住まい方が求められる時代になりました。

 工務店としてできる提案

 こうした気候の変化に対応するには、家そのものの性能と設計がとても大切です。

パッシブ設計:  窓の配置や軒の出を工夫し、太陽の光を上手に取り込む

高断熱・高気密: 冷暖房効率を高め、快適な室内環境を保つ

調湿性のある素材:無垢材、珪藻土やしっくい塗りなどで湿度をやわらげる

最新設備の活用: 高効率エアコン、おひさまエコキュート、太陽光、蓄電池

私たち工務店は、「自然を活かしながら設備に頼る部分は効率的に」というバランスを大切にした住まいづくりを心がけています。

 気温や湿度の変化は、これからも私たちの暮らしに大きな影響を与え続けます。だからこそ、住宅の性能や設計に工夫を加え、自然の心地良さを上手に取り入れることが大切です。

「いい家はいい人たちでつくる」――これからも私たちは、お客様が四季を楽しみながら安心して暮らせる家づくりを続けてまいります。

 

塩毛康弐