窓の断熱は大切 夏と冬を快適に!!
「断熱窓」のすすめ
気象庁のデータを集計すると、千葉県の気温はこの25年間で確実に上昇しています。冬(12〜2月)は最低気温の平均が3℃⇒4℃へと約1℃上昇、夏(6〜8月)は最高気温の平均が28.2℃⇒30.2℃へと約2℃上昇しており、今後も気温の上昇が続けば、これまで以上に「夏の暑さ対策」が住まいに求められるようになり、とても心配です。
30年位前に新築された住宅の多くは、当時住宅ローンの主流だった住宅金融公庫の基準(いわゆる公庫仕様)で建築されており、断熱性能は現在の省エネ基準の住宅と比べて約半分にも満たない程度しかありません。そのため、冷暖房効率が悪く、光熱費もかかりやすい傾向にあります。
特に注目したいのが「窓」。夏の熱は約73%、冬の暖かさは約58%が窓から出入りするといわれており、屋根や壁よりも、まずは窓の断熱性能を高めることが省エネの第一歩となります。近年は内窓(二重窓)リフォームが注目されており、国や自治体の補助金を利用できるケースもあります。
- (一社)日本建材・住宅設備産業協会データ出典
そして内窓断熱の際には、全ての窓を二重窓にすることをお勧めします。夏は日射し対策として南側の大きな窓、冬は家庭内事故の多い浴室、脱衣室、トイレのみを考えがちですが家全体を断熱した方が効果的です。そして「型板ガラス(すりガラス)」にしているサッシの内側には「透明ガラス」を選ぶこともおススメ。理由は2つ。1つ目は、外側の窓のカギの開閉状態を室内から簡単に確認できること。2つ目は、室内が今より暗くならず快適さを保てるためです。
窓の断熱リフォームは、快適性の向上に加えて冷暖房費の削減にも直結します。気温上昇が進むこれからの時代に備え早めの対策をしておくことで、将来の暮らしがぐっと快適になります。
塩毛康弐