「一年で、いちばん日の入りが早い日と冬至との違い」
「我孫子市の夕焼け|冬に”日の入り”が最も早くなる日と夕焼けの富士山が綺麗な季節」
12月に入り、夕方になるのがずいぶん早くなりました。今年の冬至は12月22日ですが我孫子市では今の時期、16時台半ばには太陽が沈み始め、あっという間に空の色が変わっていきます。冬至が一年で昼の時間が最も短い日ですが、実は“日の入り”が一番早くなるのは冬至の少し前、今頃の季節です(12/4~8の日の入り時刻は16:25分)。太陽が沈んでいくスピードが早く感じられるのは、気温が下がり空気が澄みやすいことも関係しています。空に浮かぶ雲さえ少なく、冬特有の透明感のある光が景色を際立たせます。
■ 富士山が浮かび上がる冬の夕景
この季節の楽しみといえば、朝の冠雪した富士山の雄姿と夕焼けとともに浮かび上がる富士山のシルエットです。事務所前から眺める南西の空には、赤く染まる夕日、そしてその背景に静かに立つ富士山が黒く影を落とします。まるで影絵のようなコントラストに、思わず足を止めて見入ってしまうほどの美しさです。夏の湿度が高い時季は、富士山が霞んで見えることが多いのですが、冬は空気が乾き視界がはっきりするため、輪郭までくっきりと浮かび上がります。その静けさは、喧騒から時が切り離されたような不思議な感覚を与えてくれます。

夕焼けの富士山シルエット
■ 早く訪れる夜と、ゆっくり進む時間
日が短くなると、どこか落ち着いた気持ちになります。慌ただしく過ぎた一年を振り返り、少し歩みを緩めるような季節。夜の時間が長くなることで、家で過ごす時間や家族との会話が増える方も多いかもしれません。私たちの仕事である家づくりも、実はこうした季節の変化と深く結びついています。住宅の断熱性や暖房計画、採光、窓の配置、日射取得と日射遮蔽等、冬は特に、“快適に過ごせる住まいづくり”は自然環境と向き合うことから始まります。冬は自然の厳しさと、美しさ、その両方を感じられる季節です。
これから冬至に向かい、日の出時間が遅くなるので(1/2~12の日の出は6:50分)夜の時間はもう少し長くなります。そして冬至を過ぎると、ほんのわずかずつですが日の入りは遅くなり、季節は春へと向かい始めます。一年の節目のように感じられる今の空気。皆さまも、ふと空を見上げるひとときを楽しんでみてください。冬の夕暮れは、同じ場所でも毎日違う表情を見せてくれます。
塩毛康弐










