テレワークしやすい家づくり~快適な書斎と趣味の部屋
新型コロナ、働き方改革の流れを受けて、自宅を仕事の拠点にするテレワーク(リモートワーク)へのシフトが急速に進展しました。今後も、職住融合の流れは進んでいくことでしょう。しかし、現在の住宅事情は「仕事場として適したスペースがない」「オン・オフの切り替えが難しい」のが実際。そこで今回は、これから家を新築する方、建て替え・リノベーションを検討されている方に間取りやレイアウトの工夫、オン・オフを切り替えしやすい住まいのアイディアなどをご紹介します。
注文住宅の間取りは新型コロナでどう変わった?
急速に進展したテレワーク(リモートワーク)。しかし、今の住まいで快適に在宅勤務ができる住環境がある方はほんの一握りというのが実際です。
テレワークに関する住まいの意識・実態調査
コラム「アフターコロナの家づくり~変わる間取り、快適な暮らし」でもご紹介しましたが、リクルート住まいカンパニー「新型コロナを受けたテレワーク×住まいの意識・実態」調査(2020年5月22日発表)では、テレワーク実施者に困っている点を聞いたところ、以下のような回答が得られました。
テレワークで困っている点は何ですか?
2020/4 2019/11 オンとオフの切り替えがしづらい 35% 23% 仕事専用スペースがない 33% 19% 仕事用のデスク・椅子がない 27% 17% 出典:リクルート住まいカンパニー「これから10年できっと増える家/テレワーク×住まいの意識・実態調査」2020年4月調査(前回2019年11月調査)
テレワーク実施場場所はどこですか?
2020/4 2019/11 ① リビングダイニング(ダイニングテーブル) 55% 39% ② 専用ルーム(書斎等) 16% 19% ③ リビングダイニング(仕事専用デスク・専用スペース) 15% 20% ④ 寝室・ベッドルーム 14% 10% ⑤ その他の自宅の部屋 14% 10% 出典:リクルート住まいカンパニー「これから10年できっと増える家/新型コロナを受けたテレワーク×住まいの意識・実態」調査(2020年5月22日発表)
この結果から、書斎などの仕事専用部屋で実施している方は19%、リビングダイニング(LDK)で実施している方が59%(39%+20%)なっています。なかには、トイレや浴室でオンライン会議をしているとの回答も。今後の家づくりは、オンライン会議が安心してできる環境は必須になるでしょう。
オンとオフの切り替えがしやすい家
ところで、今回の調査で注目すべきポイントは、もう1点あります。
テレワーク実施者の多くの方は、
〇仕事専用スペースや設備がない、というハード面の課題だけではなく、
〇オン・オフの切り替えが難しい、というワークスタイル、ライフスタイル上の課題こそが解決のポイント
という趣旨の回答しているという点に注目する必要があります。
つまり、仕事専用の個室があればよいというわけではなく、自宅で仕事に集中でき、家族との暮らしも快適で楽しく暮らせる住まい、オンとオフの切り替えスイッチが入りやすい間取りや、自然ともつながりやすい周辺環境まで含めた暮らしづくりが求められていると言えます。
日本の住宅事情の現実、新型コロナウイルスの感染拡大の影響、DX(デジタルトランスフォーメーション)、働き方改革、さらには地方創生といったマクロトレンドの中、アフターコロナの家づくりはどこに向かおうとしているのか?
まずはテレワークしやすい家づくりの視点からみた間取りの変化をみてみましょう。
書斎が必要性とされる理由
書斎は、もともとは読書や執筆のための部屋。しかし、実際には、仕事、趣味、書庫など、幅広い用途で利用できる個室です。以前の住宅は「できれば書斎が欲しい」という憧れの間取りでしたが、いまや
・仕事や趣味に集中できるプラス1の個室
・家族間のプライバシーが確保できる空間
・オンとオフの切り替えがしやすい居場所
といったことから、自宅のテレワーク(リモートワーク)環境を充実させる、趣味を楽しめる住まいを実現するためにも欠かせない一部屋になってきています。
書斎の広さ
書斎の広さは一般的に4畳半~6畳程度が多いのですが、ミニ書斎なら1畳~2畳、3畳でも可能です。狭くなりすぎると納戸スペースになりがちなので、できれば柔らかな自然光も取り入れた換気もしやすい居住空間が望ましいでしょう。
書斎のタイプ
主に書斎には3タイプがあります。
完全個室
仕事に集中できるワークスペースや趣味に没頭できる部屋を希望される方は、完全個室がおすすめです。オンライン会議が多い方、クリエイティブ職であれば、必須になるかもしれません。書庫にするなら日焼けをしないように北向きがよいでしょう。
個室はオンライン会議で家族の話し声やペットの鳴き声などを気にせずに会話に集中しやすい環境です。仕事と睡眠・食事のスペースと区分できますのでオンとオフの切り替えにも有効です。
一方で、個室は延べ床面積と壁面積が必要となるのでコスト的には若干プラス。エアコン、照明、コンセントなどの設備費も考慮する必要があります。閉塞感があったり、こもりがちになるなら、半個室も検討してみるとよいでしょう。また、子供の面倒を見ながら料理・洗濯などの家事をこなすなら、リビング書斎と個室の使い分けも検討してみるとよいでしょう。
半個室
個室の確保が難しい場合、ロフト、スキップフロア、階段フロア、LDKや寝室の一角に半個室の書斎を設ける方法があります。遮音性はありませんが、視線を遮る工夫で、家事の合間に集中しやすい空間がつくれます。
ロフトやスキップフロアにすれば、延べ床面積を増やさず立体的に空間が有効活用できます。家族の気配を感じながら仕事に集中しやすい個室とリビング書斎のハイブリッド型の書斎となります。防音性はありませんので、生活空間とはやや離れ気味に配置するとよいでしょう。
リビング書斎
リビング、廊下、階段の一角をワークスペースにする間取りです。家事や子育ての間にすぐに仕事にとりかかりやすく、小さいお子さんのいるうちは個室と併用し、第二の書斎として利用する方法もあります。子供の宿題をみたり、煮込み料理の合間にちょっと仕事をするなどの使い方ができます。オンライン会議では、生活音が入ったり、プライベート空間が映る可能性もあるため注意が必要です。
ウィズコロナ時代の書斎づくりのポイント
もっともシンプルな書斎であれば、机と椅子のみでオープンワークスペースが設置できます。オンとオフの切り替えがしやすく、より快適に仕事ができ、おしゃれで趣味も楽しめる多機能個室にするには以下のようなのポイントがあります。
防音対策:床、壁
フローリングの床は、階下に椅子のキャスター音が影響する場合があります。場合によって床材はクッションフロア、コルク材なども検討するとよいでしょう。
特に音楽や楽器演奏を楽しむ趣味の部屋としても活用したい場合は防音対策が重要です。
防音室にする場合は、別途工事費がかかりますので工務店スタッフに相談しください。
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生産性向上とセキュリティ対策:通信環境
オフィス同様の生産性を発揮するには資料等へのアクセスのしやすさも重要です。
資料がPDFでデジタル化されていればクラウドで資料が確認できますが、紙の書類や仕事道具も自宅に準備しておく必要があることもでてくるので本棚などの収納スペースは確保しましょう。
今後、フリーランスとして活動する場合はまずは自宅がメインオフィスです。必要書類、ルーターなどの通信機器の暗号通信化や施錠なども含め相応のセキュリティ対策が必要です。
電源:コンセント
テレワークに必要なPC、スマホ、プリンタ等の通信機器やオフィス周辺機器が使いやすいレイアウトで配置できることは必須です。今後の拡張性も考慮してコンセントは多めに確保しておくことをおすすめします。
身体的な健康配慮:身体にあった机と椅子
注文住宅の場合、居住空間と統一感のある造作家具にすれば、自分の身体のサイズにあった机と椅子がオーダーできます。
椅子はフルタイムで長時間集中できるように体に負荷のかからないことが重要です。
無垢材をふんだんに用いて机と椅子と内装が統一できれば、見た目にも美しく、心と身体にやさしい人肌感覚のデスクまわりが実現できます。
輸入家具もおしゃれなものも多いですが、テレワーク用に考えるなら自分の身体のサイズにあった仕様かどうか実際に座って確かめてから購入することをおすすめします。
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心理的な健康配慮:中庭、ウッドデッキ、バルコニー
中庭、ウッドデッキ、ベランダ、バルコニーなどにつながる書斎であれば、仕事の合間の気分転換がしやすく、オンとオフのスイッチが自動的に切り替えることができます。仕事の合間に自然と触れ合える、ペットと戯れる、薪ストーブの炎を眺める、そんな暮らしが仕事の中にあるとほっこりと心身がリラックスできるでしょう。
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快適性:空調
書斎は1畳から6畳までそれほど広い部屋ではないことが多いためエアコンの扱いは意外と難しいところです。部屋数が増えると、エアコンを何台設置するかなど、空調設備の検討が必要です。光熱費はもちろん、空間デザイン、室外機など、住宅の外観にも大きく影響します。
家全体を快適な住空間を確保するなら、全館空調を導入する方法もあります。
近年は、各メーカーの技術開発が進み、様々な全館空調システムが開発されて選択の幅が広がっています。電気代も数年前と比較してかなり抑えることができるようになっていますので、選択肢の1つとして検討しておくとよいでしょう。
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まとめ
ウィズコロナの家づくりは、テレワーク対応はもとより、住宅性能や設備の最新動向もキャッチアップしながら検討する必要があります。テレワークしやすい家とは、オンとオフの切り替えがしやすい家でもあります。中庭、ウッドデッキ、バルコニーなど、外とつながりやすい家づくりもテレワークしやすいウィズコロナ時代の家づくりのポイントです。
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