健康住宅とは?健康と住宅の関係性を知った上で家づくりをしよう
健康住宅という言葉を聞いたことはありますか?健康住宅とは、家自体やそこに住む家族が健康であり続けられるような家のこと。健康に気遣う生活を送っている方は多いかもしれませんが、住宅との関係性も知っておきたいものです。家を建てる際には家の健康面にも考慮しながら設計を進めるようにしましょう。
健康住宅とは
健康住宅とは、具体的にどのような家のことをいうのでしょうか。住む人、家自体、環境、3つの要素に分けて詳しくご紹介します。
・「人」の健康
健康住宅と聞くと一番に思い浮かぶのが、そこで暮らす「人」の健康かもしれません。健康というのは、病気にならないことはもちろん、快適な空間の中で心身ともに健やかに生活できること。人体に悪い影響を及ぼすことのない素材を使ったり、換気システムによって空気をきれいに整えたり、夏に涼しく冬に暖かく過ごせるような断熱性能を備えたり、家づくりによって健康を意識することは可能です。快適な空間を作ることで、家の中でのストレスも減るため、気持ちも穏やかに暮らすことができるはず。
・「家」の健康
「家」の健康とは、家族を守る家の劣化を最小限にし、長持ちするような意味。例えば湿度を調節することで結露やカビを発生しにくくしたり、劣化しにくい断熱材を使用したり。家が健康な状態で長持ちすると、メンテナンスや大規模な補修の頻度も低くなるためランニングコストの削減にもつながります。多少のメンテナンスは必要ですが、適切な時期に適切なメンテナンスを行うことで長い期間家に住み続けることができます。
・「環境」の健康
人や家の健康だけではなく、「環境」の健康にも配慮できると嬉しいですよね。高断熱・高気密・換気機能が整っていると、冷暖房の使用が効率的になります。人にとっては光熱費の削減というメリットに感じますが、環境にとってはエコや省エネというメリットに。結果的に家の長持ちにもつながるため、環境に負荷をかけてしまう建て替えといった工事を避けることもできます。
健康と住宅の関係性
健康住宅とは、「人」「家」「環境」それぞれの健康に配慮した家のことをいうとご紹介してきました。その中でも家で生活する「人」の健康にフォーカスして住宅との関係性を見ていきます。
・シックハウス症候群
シックハウス症候群とは、家づくりに使われた建材などから化学物質が発生してカビやダニが発生したり、それによる健康被害が出たりすることをいいます。家を建てたあとに入居すると、目がチカチカする、喉の乾燥、吐き気、頭痛など、人によって出てくる症状は異なります。原因としては、住宅が高気密・高断熱になることで化学物質によって家の中の空気汚染が起こりやすいことや、湿度の高さがあげられます。住み始めてから石油ストーブやガスストーブを使用すると、二酸化炭素や窒素酸化物といった汚染物質によってシックハウス症候群が起こることも。
シックハウス症候群の対策としては、化学物質をできるだけ使わないような素材選びを業者と一緒に行うことが大切です。これは健康住宅の実現にもつながるので、健康に配慮した家づくりを行いたい方はぜひ参考にしてみてください。
・換気
家に使われる素材に含まれる化学物質によってシックハウス症候群が起こる可能性についてご紹介しました。シックハウス症候群を防ぐための対策として、化学物質の発生を抑えることももちろん重要ですが、他に換気の必要性もあげられます。化学物質は建材に含まれるだけではなく、家具や家電、カーテン、洗剤といった欠かせない物の中にも含まれています。そのため、家が完成したあともしっかり換気ができるような家づくりが大切です。
・ヒートショック
ヒートショックとは、急激な温度変化によって血圧や脈が変動し、心臓や血管に負担をかけてしまう健康被害のことをいいます。暖かい部屋から寒い空間に移動した時に起こりやすい現象で、寒い季節に暖かいリビングから寒いお風呂に入った時に起こってしまうイメージが強い人も多いのではないでしょうか。特に高齢の方には注意が必要です。
日本の住宅ではリビングで過ごすときはリビングだけを暖かくしたり、寝るときに寝室を暖かくしたりと、使用している部屋しか暖房を使わないことが多いですよね。ヒートショックを防ぐような健康住宅にするためには、部屋と部屋の温度差を少なくすることが大切です。
自然素材にこだわった健康住宅
家に住む「人」、「家」自体、「環境」、それぞれに配慮できる健康住宅を建てる際には、使用する素材選びにこだわりたいものです。おすすめなのは無垢材や漆喰、珪藻土などの自然素材。特に国産の無垢材はシックハウス症候群を引き起こす物質であるホルムアルデヒドを含まないことや、無垢材の精油にはカビやダニを抑える効果があります。外国産の安い木材は費用を抑えることこそできますが、防腐剤や有害物質を含む接着剤が使われていることがあります。シックハウス症候群のリスクを減らすためにもナチュラルな無垢材にこだわることをおすすめします。
自然素材を使った家は、機能性や美しさはもちろん、落ち着くデザインであるため住んでいるだけで癒し効果を得ることができます。自然素材の中でもどれか一つだけをふんだんに使うのではなく、バランス良くさまざまな素材を使うことで魅力的な健康住宅になることでしょう。
実際の建築事例
健康住宅がどのようなものであるかをご紹介しました。実際に日建ホームが手がけた自然素材を使った健康住宅を参考にしてみてください。
・家事ラクなシンプルナチュラルの家
こちらの事例はまさに自然素材の家というべきナチュラルさが特徴です。淡い木目を基調としながらグリーンの造作ソファとのコントラストが魅力的な、一体感のあるLDKとなっています。
家の中の壁はただの白い壁紙ではなく、珪藻土。吹き抜けからの日差しで照らされて陰影を作る珪藻土は雰囲気抜群です。
キッチンの奥には収納たっぷりの造作家具が配置されています。
リビングは吹き抜けに。ソファの上部には2階のスチール手すりが見えており、ナチュラルな雰囲気のいいアクセントになっています。
水回りも木を使ったおしゃれな造作に。
外観は一部を板張りにしたシンプル且つナチュラルな仕上がりになっています。
・個性的な無垢の家
こだわり抜かれた無垢材をふんだんに使用したこちらの事例。
子育て世代の方にとってはお子様が自然に触れられること、二人だけの暮らしを楽しむシニア世代には落ち着いて暮らせること、など世代を超えて愛される木の家です。
造作のソファは赤紫色の幅広いもの。外を眺められる絶好のポジションです。
木のナチュラルな雰囲気溢れるキッチンには、カウンターに収納ニッチが付けられており使い勝手の良い空間になっています。
キッチンの横には便利なユーティリティースペースを確保。ちょっとした家事をしたり、勉強や読書をしたりと家族それぞれの使い方を楽しむことができます。
子供部屋にはソファを配置し、座ったり遊んだりと楽しいスペースに。
まとめ
健康住宅とは、「人」と「家」そのもの、「環境」それぞれが健康でいられるような家のことをいいます。その中でも人にフォーカスして、健康と住宅との関係性をご紹介してきました。自然素材にこだわった健康住宅の建築をご検討の際は、ぜひ日建ホームまでご相談ください。