注文住宅の土地探し~何から始める?土地はどうする?

注文住宅の土地探しをしたことがない方に、まず何から始めればいいか、土地はどのように探せばいいかを解説

千葉県で土地を購入して注文住宅で家を建てる場合、理想の住まいを建てられる土地をどのように探せばいいか、悩む方も多いでしょう。どこに、どれくらいの広さの土地があれば、どんな家が建てられるのか?土地を先に探せばいいのか、建物を先に考えたほうがいいのか、悩みどころです。そこで今回は千葉県で注文住宅を建てる場合の土地探しからの流れや、土地の広さや価格相場や費用についてまとめました。ぜひマイホームづくりの参考にしてくださいね。

 

土地探しはどこに頼む?どう探す?

注文住宅で家を建てる際の土地探しは、①インターネットで探す、②直接土地の所有者と交渉する、③不動産会社や工務店やハウスメーカーに依頼するといった方法があります。

 

インターネットで探す


ある程度、希望のエリア、価格、広さなどの条件が決まっている場合は、まず不動産ポータルサイト(SUUMO、at home等)や不動産会社のホームページで情報収集をして、だいたいどんな物件があるのか、土地の相場や物件数を調べることはできます。しかし、いい物件はなかなかネットには掲載されない、あるいは掲載されてもすぐに売れてしまうケースがほとんどです。

 

直接土地の所有者と交渉する


住みたいエリアが決まっている場合、候補エリアを回って現地を確認しながら売り地を探す方法もあります。土地を売ることが決まっている場合には「売地」という看板が立っていることもあります。このような地道な方法で探すことで、かなり稀に「お宝物件」のような掘り出し物が見つかることもあります。ただ、この方法は、土地勘や知り合いのつてがないと、時間と労力がかかります。この方法だけでは限界があると言えるでしょう。

 

不動産会社、工務店・ハウスメーカーに相談する

地元の不動産会社には、多くの土地情報が集まります。通勤・通学・地元といった地域の希望がある場合は、その地域に強い不動産会社や地域の工務店がより多くの情報や土地探しのネットワークを持っています。より条件にあった土地を探すには地域に強い不動産会社のネットワークを活用することができます。

なお、不動産会社の仲介の場合、仲介手数料がかかります。工務店やハウスメーカーが所有している土地を購入する場合や、直接地主さんと交渉する場合などは、仲介手数料がかからない場合も多いでしょう。

 

土地探しと工務店選びはどっちを先にしたほうがいい?

理想のマイホームづくりをするには、理想を叶えてくれる良い建築会社を見つけることが重要です。そのための最大のポイントは、土地探しと建築会社探しの進め方にあります。では、土地探しと工務店/ハウスメーカー探しは、どのように進めればいいのでしょうか?

 

土地探しを先行する場合

土地探しを先に進める場合、良い土地が見つかったら、その地域で家を建てている施工会社を探すという順番になります。

この場合、土地を現金で購入できればよいのですが、ローンを組んで購入したいと思うと、土地先行融資、つなぎ融資を活用する必要があります。建物が完成して住宅ローンが実行になるまでは利息のみを払い、住宅が引き渡し時に住宅ローンを使って精算するという仕組みです。この場合、一般の住宅ローン金利よりも数%(2~4%程度)高めに設定されることが多く割高になります。このつなぎ融資の期間をできるだけ短くしようと急いで工務店選びをしてしまうと、後々、もっとしっかり選んだほうがよかったな、と後悔することにもなりかねませんので、余裕をもって家づくりができるように施工会社にも声をかけてあたりをつけておく必要があります。

 

工務店/ハウスメーカー探しを先行する場合

注文住宅で家を建てる建築会社が決まっている状態で土地探しができれば、必要以上に急ぐことなくあわてずにじっくり検討しながら家づくりができます。特に、土地探しの段階から設計士などに現地で実際に土地を確認してもらいながらアドバイスが受けられるのがメリットです。千葉県は、都内よりも土地が確保しやすいことから地域の工務店と不動産会社のネットワークを活用すれば、比較的注文住宅が建てやすい環境にあります。

なお、注文住宅を建てる際には、候補となる土地が見つかってきたとしても建築条件が付いている場合があります。このような場合、土地探し、建築会社探しのどちらかを先に進めるかで、家を建てる際の条件が変わる場合も出てきます。

建築条件付きの土地の場合

もし建築条件付き土地だった場合、建築会社は自由に選ぶことができなくなります。土地の売主が指定する施工会社(1社もしくは複数の会社)で1年以内に家を建てなければならない、といった条件が付くのが建築条件付の土地です。この場合、自由設計と言いつつも、一定の建築条件に収まるように、あらかじめ決まったプランの中から選択していくようなセミオーダーメイドの家づくりになってしまう場合があります。

建築条件がついていない土地の場合

一方で、そのような建築条件付きの土地でない場合は、土地も建築会社も自由に選ぶことができます。その土地が立地する自治体が定める建築制限や、道路や隣地に関する規制、高さ制限などに適応した、その土地の個性を最大限に生かした理想の住まいを目指すフルオーダーの家づくりできます

注文住宅の土地探しは、家のイメージが具体的になっていなくてもいいので、どのような家を建てたいのかを事前に建築会社に相談しながら、土地探しを並行して進めていくのがおすすめです。

これから長く住むことになる土地ですので、何度か時間を変えて現地に足を運び、その土地の周囲の土地や道路との関係、水はけ、道路状況、近隣の周辺環境などを、実際に現地確認をして確かめることが重要です。

<参考コラム>
千葉で土地探しをするポイントは?失敗しない土地選びの3つのコツ!

 

家を建てる時、土地の広さはどれくらい必要?

では、どの程度の広さの土地があれば、どれくらいの広さの家が建てられるのでしょうか?

自治体の都市計画などでは、土地の広さに対して、どの程度の広さ(面積や容積)の建物が建てられるかが定められています。それが「建ぺい率」と「容積率」です。

「建ぺい率」は、土地の面積(敷地面積)に対する「建築面積」の割合。
「容積率」は土地の面積に対する「延べ床面積」の割合です。

注文住宅の場合、建てたい家の広さが確保できる土地を探すか、見つかった土地の広さや立地にみあった家を建てるか、という選択になります。建てたい家の大きさが決まっていれば、家の大きさから逆算して必要な土地の広さを計算することできます。

 

一戸建て住宅の快適な居住面積の目安

その際に参考になるのが、国土交通省「住生活基本計画における居住面積水準」です。国が、日本の住宅環境を向上させるために定めた、郊外の戸建て住宅で快適に暮らせる広さの目安が示されています。

 

郊外の戸建て住宅の居住面積水準

世帯人数居住面積水準世帯人数のうち
1名が3~5歳の場合
単身世帯55㎡(約17坪)
2人世帯75㎡(約23坪)75㎡(約23坪)
3人世帯100㎡(約30坪)87.5㎡(約26坪)
4人世帯125㎡(約38坪)112.5㎡(約34坪)

出典:国土交通省「住生活基本計画における居住面積水準

国土交通省の水準では、郊外の一戸建ての場合、単身世帯が約17坪。2人世帯が約23坪。3人世帯が26坪~30坪。4人世帯は34坪~38坪の戸建てであれば、余裕をもって暮らせるとされています。

 

30坪~40坪の一戸建てを建てる場合の土地の広さ

ではここでは仮に延べ床面積30坪~40坪の住宅を建てる場合を想定して、必要な土地の広さを検討してみましょう。

まず、

・「延べ床面積」が30~40坪の2階建ての箱型の家を、
・一般的な住宅街の建ぺい率が50~60%の土地、および建ぺい率の指定のない田園居住地域で建てる場合

で計算してみましょう。

2階建ての箱型のストンとしたシルエットの家は、1階と2階の床面積がだいたい同じだと考えられます。この場合、延べ床面積の約半分程度(例えば延べ床面積30坪の家なら1階15坪、2階15坪ほど)が「建築面積」になります。

「建築面積」とは、家を真上から見た場合に、建物が建っている場所の面積のことです。家が平屋であっても、2階建てであっても、家を真上からみれば、15坪ほどの広さの面積に家が建っていると見えるわけですね。(建築面積には、厳密には様々な計算上の決まりがありますが、今回は詳細の説明は省略します。)

つまり、「延べ床面積」で30~40坪の箱型の2階建てを建てる場合に最低限必要な土地の広さは、

<建ぺい率50~60%の住宅街の場合>

延べ床面積30坪≒建築面積15坪×建ぺい率50~60%=土地の広さ25~30坪
延べ床面積40坪≒建築面積20坪×建ぺい率50~60%=土地の広さ33.3~40坪

<建ぺい率の指定のない田園住居地域>

延べ床面積30坪≒建築面積15坪×建ぺい率指定なし=土地の広さ15坪~
延べ床面積40坪≒建築面積20坪×建ぺい率指定なし=土地の広さ20坪~

となります。

なお、平屋の場合、上記の事例で考えれば、住宅街では概ね二階建ての倍近い土地の広さが必要になりますが、田園住居地域などでは、敷地面積が40坪程度の土地でも、立地条件次第では延べ床面積(もしくは建物面積)で30坪の平屋を建てることも可能になります。

 

千葉県の土地の価格はどれくらい?

では、実際に千葉県で土地を購入する場合、どれくらいの価格になるのかみてみましょう。

土地の価格は、公示価格と取引価格がありますが、ここでは市場で実際に取引されている価格帯でみてみます。

2016年9月~2020年3月2020年3月時点低層住宅専用地域の相場
柏市32.3万円/坪31.3万円/坪30.3万円/坪
松戸市39.5万円/坪43.7万円/坪40.1万円/坪
我孫子市24.1万円/坪24.6万円/坪23.7万円/坪

出典)国土交通省「土地総合情報システム」データをもとに、SUUMO(2020年3月時点)、ウチノカチ(2016年9月~2020年3月迄の平均)を参考に弊社作成

上記の調査結果からは、

・柏市の坪単価が平均32万円の場合、40坪の土地は1,280万円程度が相場
・松戸市の坪単価が平均40万円の場合、40坪の土地は1,600万円程度が相場
・我孫子市の坪単価が平均24万円の場合、40坪の土地は960万円程度が相場

となります。さらに詳細な条件設定や、実際の土地の状況により価格は異なりますので、土地をお探しになる際には個別にご相談ください。

 

注文住宅の土地の購入に必要な費用

土地の購入時には、契約時に物件価格の中から手付金として一部代金を売主に支払います。手付金は物件価格の10%程度が多く、売買契約後に解約すると戻ってこないことがありますので注意が必要です。残金の支払い方法は契約内容により異なります。その他の諸費用として、不動産会社などの仲介手数料、登記費用など、土地代の5~10%程度が必要になるのが一般的です。

 

仲介手数料

仲介手数料は土地代×3%+6万円+消費税です。不動産会社や建築会社の所有する不動産の場合は仲介手数料がかからない場合があります。

 

登記費用

土地の所有権移転に関する登記費用として、司法書士の報酬と、登記のための登録免許税があります。司法書士の手数料は6万円~8万円、登録免許税は土地の評価額で計算されて収入印紙で納付します。

 

ローン手数料や印紙代

ローンを利用して購入する場合は、ローン手数料と抵当権設定の登記費用がかかります。契約書に添付する印紙代も必要です。

なお、土地の境界線が曖昧だった場合には測量費や登記費用、農地を宅地に転用する場合などは別途費用がかかることもありますので注意が必要です。

 

土地は住宅ローンが使えない?

一般的な住宅ローンは、土地の購入のみでは利用することができません土地と建物の契約とセットの場合に適用されることが多くなります。そのため、土地を先に購入した場合は、自己資金で現金払いをするのでなければ、土地先行融資やつなぎローンなどを利用することになります。

なお、金融機関によっては、土地購入と住宅建築がセットのプランが決まっていれば、先行して土地購入代金をローンに組み込んでくれることもあります。工務店が提携している金融機関を利用すれば、土地代の他に、手付金、着工金なども借りられる場合もあります。

このように、自己資金で土地が購入できなくても、土地代と建築費をセットで住宅ローンに組み込むことで、割高な金利の先行融資、つなぎ融資を利用しなくても済みます。さらには、土地代も込みの住宅ローン控除や、その他の住宅ローン減税などの適用も可能になる場合がありますので、工務店や金融機関に相談してみるとよいでしょう。

 

まとめ:土地探しのポイントは?

注文住宅の家づくりは、土地をお持ちでない方にとっては土地探しと施工会社をセットで考える必要があります。土地は2つとして同じものがありません。1点ものである以上、土地には個性があり、何らかの懸念点があるのがほとんどです。そうした土地の個性を設計や施工によってカバーし、マイナス面をカバーして余りあるような土地の個性を活かす理想の家づくりにできるのがフルオーダーメイドの注文住宅の家づくりでもあります。私たち日建ホームは、そうした土地の個性を生かした健康で快適な注文住宅の家づくりを得意としています。千葉には良い土地がたくさん眠っています。土地探しからご相談に応じていますので、お気軽にご連絡ください。

 

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