大嘗宮を参観しました
先月の21日に令和の大嘗祭の儀が執り行われた大嘗宮の参観に行ってきました。当日は朝から晴天で一般公開初日ということもあって、沢山の人が参観に来ていました。
大嘗宮は、儀式が終わった後には取り壊される運命にあり、歴史的建造物を是非に見ておきたいと妻と長女、ベビーカーの1歳の孫の4人で出かけました。幼い子供連れでしたが、皇居内では宮内庁の職員の方が親切に案内してくれたので支障なく大嘗宮を参観することが出来ました。
大嘗宮の平面配置は、大小約40棟の建物が正面の大鳥居(南神門)を中心にほぼ左右対称に並んでいました。儀式を行う上で重要な主基殿、悠紀殿、廻立殿、及び大鳥居(南神門を含む5つの門)は、皮付きの丸太をそのまま柱、梁に使用した「黒木造り」の建造物で、悠紀殿と主基殿の屋根上には神社建築に特有の千木(ちぎ:屋根の両端で交叉させた部材)と勝男木((鰹木)、かつおぎ:屋根の上に棟に直角になるように何本か平行して並べた部材)が設置されていました。
建物の屋根は、平成の大嘗祭までは茅葺屋根だったようですが、今回は簡素な板葺き屋根に変更されていました。宮内庁の説明によると、変更の理由は、費用、工期、職人不足によるとの事でしたが、反対する声も大きかったようです。「黒木造り」に使われる丸太が気になって調べたところでは、長野県産のカラマツ皮付丸太、静岡県産のスギ皮付丸太、及び北海道産のヤチダモ皮付丸太が使われていました。
公開初日は、紅葉の季節も重なり約2万人の人が大嘗宮の一般参観に訪れたそうです。当日は朝から出かけて時間に余裕があったので、大嘗宮の他にも皇居の中の宮内庁の建物や尚蔵館、二の丸庭園等を散策する事が出来て大変有意義な1日でした。 (参考:大嘗宮の一般公開は12月8日まで)
By Hira