湖畔の建物

前回ブログの大谷に続いて奥日光を旅したもう一つの目的地の中禅寺湖畔の旧大使館別荘の話です。

秋の紅葉にはまだ早い時期でしたが、奥日光の中善寺湖の南面に建つ旧英国大使館別荘と旧イタリア大使館別荘(いずれも記念公園)を見学してきました。中善寺湖畔は、明治中頃から昭和初期にかけて国際避暑地として発展し、各国の大使館をはじめ多くの外国人の別荘が建てられたそうです。

旧英国大使館別荘は、幕末から明治維新にかけて西郷隆盛とも交友があった英国外交官のアーネスト・サトウが晩年に建てた山荘が後に英国大使館別荘になりました。復元された建物は、外観は黒い板張りで内部は展示室になっていますが、2階の広縁からは絵にかいたような中禅寺湖の景色が眺望でき、当時と変わらない眺めに歴史を感じさせます。

一方の旧イタリア大使館別荘は、平成9年まで歴代の大使が使用していた別荘で、旧帝国ホテルの設計にも携わった著名な建築家のアントニン・レーモンドが設計した建物です。建物は内外装に竹や杉皮で仕上げられており、豊かな自然環境に調和した外観は、レーモンドが地産の建材(日光スギ)にこだわって設計したとの事でした。内部の暖炉や床板、建具・家具は当時のものを再利用して復元しており、大使館別荘として使われていた様子が伺えます。

最後に、正面に男体山を望む中禅寺湖の全景写真は、早朝の半月山の頂上から撮影したもので、展望所駐車場からさらに30分ほど山歩きをして撮った写真です。

By Hira

旧英国大使館別荘

旧イタリア大使館別荘

              

室 内

中禅寺湖全景