(松尾式)床下・小屋裏エアコン空調の取組み

現在、住宅を検討されている方で、YOUTUBEなども見られている方は、松尾先生のことをご存じの方もいらっしゃるのではないかと思います。

私もかれこれ1年半ほど前から、松尾先生の勉強会などに参加させて頂いておりますが、学んだ断熱の知識や建物の耐久性向上のノウハウなどは現在の家づくりに活かさせて頂いています。

その中でも特筆すべきは、太陽の熱をプランに活かす重要性と床下・小屋裏エアコンの空調計画です。

以前から温熱環境のシミュレーションは行っていましたが、エアコンの稼働方式や設定を細かく変えて光熱費の比較などは行えていませんでした。

現在では、プランニングの段階でシミュレーションにより夏至、冬至、春秋分の日射の影響を確認し、意匠性に合わせて、できるだけ冷暖房費も抑えられる建物や窓の配置計画を考えています。

床下・小屋裏エアコンは、現在、日本で一般的な間欠冷暖房方式から、欧米的な考え(家を丸ごと冷暖房する、いわゆる全館空調)で室内環境を実現しようとする場合に有効です。

採用するには、気密性、断熱性がある一定より高いことなどが条件となりますが、それだけではなく、冬の日射取得を増やすなど、プランも非常に重要になってきます。

ダクト式の全館空調でも良い室内温度環境を実現できますが、床下・小屋裏エアコンではダクトが短くて済むことや汎用の壁掛けエアコンを使用できるのでメンテナンス性がよく、交換費用もダクト式に比べて安く済むことなどのメリットがあります。

しかし、間欠冷暖房方式のほうが、当然、冷暖房負荷(冷暖房費)は小さく抑えられます。ならば、こちらの方が省エネでは?と思うかもしれません。

それは間違いではないと思いますが、室間の温度ムラが抑えられる、冬場にサッシ枠や非居室での表面結露が抑えられる、床が温かいというのは、人が健康で快適に生きていく上で大きなメリットではないかと思います。

 

前回のブログなどでも関連内容を記載させて頂いているので、よろしければご参考にしていただけますと幸いです。

※ただ光熱費は今年すごく上がってきているので、現状との電気代単価がズレているのはご了承ください。

壁掛けエアコンによる間欠冷暖房と全館冷暖房のメリット・デメリットについて

壁掛けエアコンによる間欠、連続方式別の室温シミュレーションの比較

 

先のブログと被りますが、2月26日発売の建築知識ビルダーズ(48)に、松尾先生の特集が組まれており、詳しい実例や矩計図なども詳細に掲載されております。ビルダーズはどちらかというと業界向け雑誌なのですが、ご検討されている方は参考になると思いますので、ご一読頂ければと思います。

 

TAKANAKA