冬の床下エアコンのすすめ

1月になって、これからも寒い時期がしばらく続きます。

このところ冬の室温などの計測をしておりますが、家の断熱性と空調計画を考えておくことで、住み心地(快適性)に大きく影響するということを実感しております。

私の家は、父が建ててくれて築30年ほど経ちますが、当時は、断熱性などほとんど考えられてなかったため、冬の家の中の寒さについてはかなり体験してきています。

体験例として挙げさせていただきますと、

1)エアコンの効きが悪い(と感じさせるほどに)外壁と窓の断熱が弱いです。

2)室間の温度差が激しい
  →リビングから廊下に出るだけで、10℃ぐらい温度が下がります。ドアが開いていると冷たい冷気が入ってくるので少し開いてるだけで怒られます。

3)脱衣室と浴室が寒い
  →脱衣室と浴室の温度はひと桁台になります。そこで毎日服を脱ぐのは正直きついです。(寒くて浴槽からなかなか出れないし、まるで露天風呂かと思います)

4)床がすごく冷たい
  →冷たくて夜は廊下を歩きたくないです。

(実家の玄関、廊下床の表面温度_午前10時頃)

5)エアコンを消して寝ると、顔(目蓋)が冷たくなってなかなか寝つけない
  →これも地味にきついです。部屋の表面温度が低すぎるためかと思います。

6)冬の暖房費、ガス代が非常に高くつく

などいろいろあります。(もちろん、家を建ててくれた父にはすごく感謝しています)

そこで、先日から床下エアコンの効果(室温、表面温度など)を計測しているのですが、上記の不満を一気に解決するのに、床下エアコンは非常に有効だと感じたので今回書かせていただきました。

データはまだ計測中なので、別の機会にしたいと思いますが、朝7時のちょうど一番寒い時間に、床下エアコンを稼働させている家に入りますと、玄関を開けた瞬間に「暖かい」というのを実感できます。

稼働させているのは1台のエアコンですが、家中が概ね18℃以上に保てています。ダクト式の全館空調に比べるとやや室間の温度ムラは出ますが、エアコンから一番離れたトイレでも18℃以上あるので不快感はないと思います。

主寝室も床下エアコンから離れていますが、朝方の室温は18℃~20℃程度で、エアコンの温風が直接頭に当たる不快感もありませんし、気持ちよく眠るにもちょうどいい室温かと思います。

なによりも床がほんのり暖かいのは、歩いててとても快適です。


(床下エアコンの家の床の表面温度_午前7時半頃)

これから家づくりを始められる方には、床下エアコンによる冬の暖房も候補として考えていただければと思います。

※床下エアコンを採用するにあたっては、いくつか注意点(プランの段階で計画しておくべき点(基礎の計画など)がありますので、計画内容によりましては採用が難しい場合もございます。
もちろんメリットだけでなく、場合によってはデメリットと考えられる部分もありますので、採用をご希望の場合はご相談いただければ思います。

TAKANAKA