小屋裏換気は長寿命住宅の「要」
メリットや新築&リノベーションでの方法を解説

外観 日建ホーム

皆さんは「小屋裏換気」や「屋根裏換気」という言葉を聞いたことありますか?春夏秋冬で気温差があり湿度の高い日本にとって、家を長持ちさせるためには重要な設備です。しかし、どうしても目につきにくくメリットを実感しにくいため、一体どんなものか詳しく知らない方も多いでしょう。

そこで、今回は日本の木造住宅になくてはならない「小屋裏換気」について詳しく解説します。新築はもちろんリノベーションで後付けすることも可能ですので、ぜひご自宅の長寿命化に興味がある方は、ぜひ参考にしてください。

このコラムのポイント
・小屋裏換気は暑さや結露から家を守ってくれる。
・リノベーションで後から設置することも可能。
・フラット35や公的な補助金等を利用する際は、仕様や有効換気量について規定がある。



小屋裏換気(屋根裏換気)とは?どうして必要なの?

小屋裏

小屋裏とは、屋根と天井の間に出来る空間のことです。小屋裏換気は屋根裏換気とも呼ばれ、その名の通り屋根裏スペースを換気することで室内外の温度差や内部結露を軽減させる機構を指します。天井断熱か屋根断熱かによって小屋裏換気(通気)の工法は変わりますが、どちらも屋根の耐久性をあげるために必要になります。

天井断熱と屋根断熱の換気(通気)イメージ図


一般的な天井断熱の場合、木造住宅においては天井裏にグラスウールなどの断熱材が敷き詰められています。天井断熱の場合は、外気と小屋裏空間との間に断熱層がないため、小屋裏内の温度は50℃以上にまで上昇する場合があります。断熱層が薄いと、夏の最上階の部屋は、暑く居られないということになってしまうため、天井の断熱性能は壁の2倍以上が望ましいです。

そして、室温上昇よりも深刻なのが、小屋裏内温度の急激な下降による内部結露です。冬に室内の暖かく湿った空気が小屋裏に入り込み、外気で冷やされた屋根の部材と触れ、ある一定温度以下になると結露が発生します。多湿な日本ではそれらの水分がカビや腐食の直接的な原因となってしまい、建物の寿命を短くし、健康にも害を与えかねません。そうさせないために、湿気を外に出すことが2つ目の役割です。また、屋根の断面構成で内部に結露が発生しないか結露計算を行うことも重要になります。

このような観点から、快適な室内温度と建物の長寿命化に小屋裏換気や外皮内通気は欠かせません。住宅金融支援機構のフラット35では、技術基準にも「小屋裏換気」について家の長寿化を実現するための手法として記載されていますが、建築基準法では小屋裏換気の設置は義務付けられていないため、建売住宅などではコストの関係で設置していないケースがあるのも事実です。

弊社が所属している「一般社団法人 住まいの屋根換気壁通気研究会」の最新の知見では、住宅金融支援機構の小屋裏換気基準でも、欧米諸国に比べ、小屋裏換気の基準は緩く将来的に見直しの余地は大いにあると言われています。

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下記ページではフラット35の技術基準が分かりやすく解説されています。ご利用をご検討中の方は、ぜひ合わせてご覧ください。
全期間固定金利住宅ローン【フラット35】|技術基準・検査ガイドブック

高気密・高断熱住宅にこそ必要不可欠

近年、木造住宅において室内環境を心地よく保てる高気密・高断熱化が進んでいます。そのため、24時間換気システムなど室内の空気を適切に換気する仕組みが浸透しており、2003年の建築基準法改正に伴ってそれらの設置が明記されました。しかし、先ほどお話しした通り小屋裏換気については法的な設置義務がなく、屋根断熱工法の場合は、「小屋裏換気孔を設置しないこと」と記載されているため、それを換気(通気)が不要であると誤解釈されているケースが少なくありません。そのため、通気を設けていない、または設けても通気が取れていない誤った施工がなされている場合があり、残念ながら新築住宅で住み始めてから結露などの問題が露呈してしまうことが多いのです。

高気密・高断熱住宅では室内が快適になる分、屋根裏などの見えない部分の不具合に気付きにくいため、事前に適切な対策を取る必要があります。省エネのために住宅の気密性を高めることは重要ですが、換気が必要な場所にはしっかりと“空気の抜け道”を設けておくことは大切です。

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日建ホーム|コラム|千葉県で高気密・高断熱住宅を建てたい!知っておきたい性能やメリットは?



リノベーション&新築での小屋裏換気の方法は?

では、小屋裏換気にはどのような方法があるのでしょうか?まず、大前提として、小屋裏の空気を換気する方法は大きく分けて2種類あります。

  • 空気の出入り口間に生じる風圧差による換気
  • 小屋裏内外の温度差によって生じる気流による換気


建物は常に大小なり風にさらされています。風に当たることで風上側には圧縮力(正圧)が生まれ、風下側には引張力(負圧)が生まれます。それによって室内外に圧力差が生まれ、それに引っ張られるように空気が出入りするのです。また、空気は温められると膨張・浮上する性質があるため、これを利用して換気することもできます。つまり、空気の流れを考えて適切な位置に換気口を設置すれば、自然換気による小屋裏換気システムが実現できるということです。

では、新築だけではなくリノベーションでも後付けできる方法を紹介します。

その① 換気棟の設置

風圧力の差や温度差を利用して最も効率よく換気する方法が、換気棟の設置です。換気棟とは、屋根の最頂部の本棟と呼ばれる部位に設置する部材で、煙突のような役割を果たし、熱された小屋裏の熱い空気を外へ逃してくれます。新築時から設置することはもちろん可能ですし、屋根のリノベーション時に一部の棟板金を換気棟に取り替えることもできます。



その② 軒裏天井へのガラリ(通気口)設置

こちらも風圧力の差や温度差を利用して換気する方法で、大抵の木造住宅に設置されている一般的な方法です。軒裏にメッシュ状の換気口を適宜設置することで、効率良く新しい空気を小屋裏に取り入れられます。ただし、先ほど紹介した換気棟と合わせて設置しなければ換気効率が上がりません。必ずセットで設置するようにしましょう。

軒裏換気口
引用:株式会社ナスタ


その③ 外壁の通気層形成

最近の木造住宅では、外壁仕上げ材と構造体の間に通気層を設けます。通気層下から外気がが入って小屋裏へと回り、軒裏ガラリや換気棟から排出されます。効率良く給気できるため、多くの住宅で採用されていますが、リノベーションの場合だと足場掛けや大掛かりな工事が必要となるため、外壁塗装や外壁材張り替えとの同時施工をおすすめします。

外壁通気層
引用:フラット35|よくある質問


その④ 小屋裏換気扇の設置

ここまでは空気の特性を利用した自然換気の方法を紹介しましたが、立地条件や建物の形状によってはこれらだけでは不十分な場合もあります。特に、住宅密集地では自然換気の効率が落ちるため、強制換気(機械換気)である小屋裏換気扇の設置も合わせて検討しましょう。九州大学(工学部建築学科・尾崎研究室)の研究データによると、強制換気の有無では小屋裏温度は最大8.7℃も変わるというデータが出ています。つまり、自然換気と機械換気の両方を組み合わせることによって、より効率の良い小屋裏換気システムが実現するのです。



小屋裏換気量の計算方法は?

外観

小屋裏換気は、建築基準法でその数値は決められていませんが、フラット35の融資を受ける場合やその他助成金・補助金を申請するためには必須条件となっている場合は少なくありません。その際にポイントとなるのがその有効換気量です。住宅金融支援機構では、下記のように規定しています。

・小屋裏換気措置

独立した小屋裏ごとに、換気上有効な位置に2カ所以上換気孔を設け、天井面積に対する有効換気面積を右図いずれかに適合するようにします。(中略)外壁通気層を通じて小屋裏へ入る空気は、小屋裏換気のための吸気とはみなせません。よって、外壁通気層からの吸気量は考慮せずに、書的の有効換気面積を確保できる小屋裏換気孔(吸排気孔)の設置が必要になります。

引用:【フラット35】技術基準の概要


つまり、有効換気量は建物の屋根形状によって異なり、計算方法は一般の方では難しいため、設計時点で融資や補助金申請を検討している旨を伝え、規定をクリアできる小屋裏換気システムを取り入れてもらいましょう。



私たち日建ホームは小屋裏換気のエキスパートです

私たち日建ホームには、建物を熟知した設計士や施工スタッフが多数在籍しているため、高性能の小屋裏換気システムを兼ね備えた住まいをご提供しております。また、「一般社団法人 住まいの屋根換気壁通気研究会」にも所属し、常に最新の情報を得て設計や施工に活かしております。「家を長寿命化したい」「省エネの住まいにしたい」「今の家の結露が気に入る」とお考えの方は、どうぞお気軽にご相談ください。熟練した知識と経験を持つプロが、チームとなってお客様の悩みを解決します。


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まとめ|小屋裏換気は家を長持ちさせるために必要

今回は、家を長持ちさせるには欠かせない「小屋裏換気」について詳しくお話ししました。家を真夏の暑さから守るためには、小屋裏の換気は必須です。構造躯体の腐食やカビとなる結露の発生も軽減できるため、家を長持ちさせる効果もあります。ですから、新築の際には必ず小屋裏換気システムを取り入れましょう。万が一今お住まいの家に設置されていない場合には、リノベーションで取り入れることも可能です。私たち日建ホームでは建築士やコーディネーターなどの専門家が様々な角度からあなたの素敵なマイホーム作りをお手伝いします。ぜひお気軽にご相談ください。



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著者情報

日建ホーム編集部

日建ホーム編集部

私たち日建ホームは「自分の家をつくるように」という気持ちで親身になって寄り添いながらお客様の家づくりに真摯に取り組んでまいります。
一級建築士・一級施工管理技士・耐震診断士・宅建士・福祉住環境コーディネーターのいる建築プロ集団です。

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