〈在宅勤務・来客の多いの人におすすめ〉ファミリールーム・ファミリースペースとは?

小上がり和室

コロナ禍をきっかけに、在宅勤務に切り替えた人が増えています。

しかし、実際に始めてみると“なんだかイメージと違う”という人もいるはずです。

特に、自宅で打ち合わせなどの来客がある場合は、生活空間と仕事空間をうまく切り分けられず、不便を感じるケースも少なくありません。

そこでおすすめなのが「ファミリールーム」と「ファミリースペース」。

しかし、まだまだ日本の住宅においてはそれほど普及しておらず、どんな間取りかイメージがつかないでしょう。

そこで、今回は「ファミリールーム・ファミリースペース」について、基礎知識から間取りのポイントまで詳しく解説します。

これからマイホームづくりを始める方は、ぜひ参考にしてください。



このコラムのポイント
●「ファミリールーム・ファミリースペース」は、来訪者の目を気にせず家族でくつろげる“プライベート空間”です。
●何も考慮せず作っても単なる無駄なスペースとなってしまうので、取り入れる際にはポイントを押さえたプランニングをしなくてはいけません。
●日建ホームでは、お客さまのご要望を取り入れた“理想の住まい”実現に向けて、チームでサポートいたします。




欧米では一般的?第二のリビングである“ファミリールーム”と“ファミリースペース”

キッチンからの景色

「ファミリールーム」や「ファミリースペース」は、家族室とも呼ばれており“第二のリビング”的存在の空間です。

欧米では、リビングルームはあくまでも「ゲストを招いて一緒にくつろぐ場所」という位置付けであり、玄関に入って近い場所にレイアウトされます。

そのため、家族だけで気兼ねなくリラックスする場所として、別に「ファミリールーム」や「ファミリースペース」を設けるのです。

「リビングルーム」は、本来、来客時にも使う“パブリック空間”

矢印

「ファミリールーム(ファミリースペース)」は、生活空間の中心に置かれた家族だけの“プライベート空間”



日本でも輸入住宅で取り入れ始めたことをきっかけに、一部のハウスメーカーや工務店がファミリールームやファミリースペースを間取りに導入しています。

では、ファミリールーム・ファミリースペースを取り入れるメリットはどのような点なのでしょうか?

  • 来客時に慌ててリビングを片付ける必要がない
  • 家族が在宅時でも自宅で仕事の打ち合わせなどができる
  • “第二のリビング”として、大人・子どもが別れてそれぞれの空間でくつろげる
  • 「おしゃれに整理整頓する場所」と「片付けに神経質にならなくていい場所」が分けられる


このようなメリットが得られるため、ご自宅で仕事をしていて来客がある方や、ご友人などが頻繁に家を訪れる方、ご自宅でサロンや教室を開きたい方など、人の出入りがあるご家庭におすすめです。





ファミリールーム・ファミリースペースを間取りに取り入れる際のポイント“10個”

階段小窓

では、実際にファミリールーム・ファミリースペースをご自宅の間取りに取り入れる際には、どのようなポイントを押さえればよいのでしょうか?

ここでは、間取りを考える際のポイントを10個紹介します。


その① 生活動線と来客動線を分ける

快適な家のプランを考える際に意識しなくてはいけないのが「動線」です。

その性質によって主に4つに分類できます。

〈生活動線〉

日常生活を送る上で伴う動作(寝起き、入浴、トイレなど)の移動経路

〈家事動線〉

炊事や洗濯、掃除などの動作に関わる移動経路

〈帰宅動線〉

帰宅してから居室・リビングなどに入るまでの移動経路

〈来客動線〉

家を訪れたお客様の移動経路


ファミリールーム・ファミリースペースの配置場所を考える際には、「生活動線」と「来客動線」が交わらない間取りにした上で、できるだけ「来客動線」から離れた場所に設定することが重要です。

来訪者が玄関からリビングルームなどにアクセスする途中にファミリールーム・ファミリースペースがあっては、家族は全くくつろげません。

逆に、リビングから離れた場所に配置すれば、来客時でもお子さんを気兼ねなく遊ばせられますし、少々片付いていなくても来訪者の目に入りません。

〈関連コラム〉
日建ホーム|コラム|“家事動線”を意識した間取りとは?千葉県柏市での家事ラクな家づくり


その② 生活エリアの中に取り入れる

ファミリールーム事例

いくら来客動線と離れた場所に配置した方が良いといっても、生活動線からの距離があっては結局使われないスペースになってしまいます。

ですから、寝室に近い場所や階段・廊下などの移動スペースに近い場所など、生活エリアに溶け込むような位置にレイアウトすることを意識してみましょう。

例えば、寝室に向かう途中にあれば立ち寄りやすいですし、ランドリールームやクローゼットなどと近ければ、洗濯物を広げてたたむ場所としても使えます。

また、多世帯住宅の場合は、世帯間の中央に共同のファミリースペースを設けるのもおすすめです。


その③ 子どもの遊び場として使う場合は安全へ配慮する

天窓

2階の階段脇ホールやロフトなどをファミリールーム・ファミリースペースとするケースもありますが、小さいお子さんがいるご家庭では、ゲートをつけるなどの安全対策を取らなくてはいけません。

何故なら、家事をしながら子どもの様子をうかがえる配置であるとは限らないからです。

2階以上に配置する場合は、適宜落下防止のゲートを取り付けたり、子どもがよじ登れてしまうような腰窓を設置しないなどの工夫を施しましょう。

日光を取り入れたい場合は、ハイサイドライトやトップライトがおすすめです。

〈関連コラム〉
日建ホーム|コラム|様々な“窓”を取り入れて快適&スタイリッシュな家に。天窓・地窓・高窓とは?それぞれのメリット・デメリットを徹底解説


その④ 複数の用途があるとベスト

日本においても、明治時代以降は「客間」や「応接間」があるのが当たり前で、家族用のリビングよりもいい場所に配置され、インテリアデザインも豪華にすることが主流でした。

しかし、昭和時代に入ると、日本の住宅も徐々に“居間中心型住宅”へと移り変わり、客間や応接間を作るケースが減ってきたのです。(参考:一般財団法人 住総研|居間中心型住宅普及の動向と計画課題に関する研究

その理由は、ずばり「客間や応接間は、来客時にしか使えない」から。

ファミリールームやファミリースペースも同様で、しっかり活用するためには、空間に複数の用途を持たせると良いでしょう。

  • 子どもの遊び場
  • 子どもの勉強スペース
  • 家族の読書スペース
  • テレビを見ながらくつろぐ場所
  • 簡単な仕事作業ができる場所
  • 洗濯物を畳んだりアイロンがけができる場所 …


空間の使い道を限定するのではなく、家族がそれぞれ思うように使えるようにすれば、個々の目的を持ってその場所を使えるようになります。


その⑤ 将来的に別の用途でも使えるようにする

ファミリールーム・ファミリースペースは、家族が複数人いる場合や来客があるご家庭の場合にメリットが発揮できる空間です。

逆に言えば、ご夫婦二人きりの世帯や、来客がないご家庭ではそれほど意味を成しません。

ですから、間取りを考える際には、「今の生活」だけではなく「将来」も必要かどうかをじっくりシミュレーションしてください。

お子さんが独立されたり、お仕事をリタイアした後に不必要になりそうな場合は、そこを書斎や納戸、寝室などにリノベーションできるレイアウトにしておくと良いでしょう。

ホールの一角などに配置すると、将来個室にする時に大掛かりな工事が必要となるため、3方向を壁にしておいて、後から1面の壁+ドアを造作するだけで済むようにしておくのもおすすめです。


その⑥ 片付けが簡単にできる収納を添える

来客に備えて常に整理整頓しておきたいリビングルームとは異なり、家族が過ごすプライベートな空間であるファミリールーム・ファミリースペースは、それほど神経質に収納を作り込まなくていい場合もあります。

ただし、お子さんのおもちゃや本などで足の踏み場もなければ、それはリラックスするために居心地のいい空間とは言えません。

ですから、小さいお子さんでも自らおもちゃなどを片付けられる収納棚や、とりあえず日用品などを“意気込まないで”片付けられる大まかな収納計画にしておくと良いでしょう。

ご家庭によっては、扉を閉めればそれだけでスッキリする大きめのクローゼットを一つ作るだけでも十分かもしれません。

大切なのは、ストレスなく簡単に片付けられるようにしておくことです。


その⑦ 個室面積を最小限にして場所を確保するのもおすすめ

最近、お子さんにリビングで勉強させるご家庭も増えていますが、ファミリールーム・ファミリースペースを作る場合も同様で、お子さんの勉強スペースとしても使いたい方も少なくありません。

その場合は、それぞれの寝室を最小限のスペースに抑え、その代わりにファミリールーム・ファミリースペースを広くとるプランもおすすめ。

一人用の寝室なら、4畳〜4.5畳+クローゼットがあれば十分です。



その⑧ 玄関の計画もセットで検討する

ファミリー玄関事例

先ほど、来客動線から遠ざけると良いとお話ししましたが、来客が特に多いご家庭の場合は、「家族用玄関」と「来客用玄関」を分けるのもおすすめです。

といっても、独立した玄関を2つ作る必要はありません。

家族はシューズインクローゼットから室内にアクセスし、来訪者はシューズインクローゼットを通らずリビングルームに行けるようにするだけで、「玄関土間に家族の靴がたくさん置かれていて慌てる」ということがなくなります。

〈関連コラム〉
日建ホーム|コラム|シューズインクローゼットはいる?いらない?メリット・デメリットや施工事例を紹介


その⑨ 家族みんなが快適に使える設えにする

ファミリースペース

残念ながら、ファミリールームやファミリースペースを作って後悔してしまう人もいます。

その理由は、「無駄なスペースになった」「うまく使いこなせない」などです。

後悔しないためには、家族が積極的に集まりたくなるような設えにしなくてはいけません。

床に直接座ってくつろぎたいのであれば、畳敷きなどにするのも良いでしょう。

また、テレビを見たければそれに合わせた配線や電気設備も必要です。

勉強や仕事もしたければデスクや作業カウンターを設置してください。

このように、家族がどの場所で何をするのかによって必要なものや内装仕上げは異なります。

ですので、ある程度どのように過ごしたいかのイメージが固まっているようでしたら、きちんとそれを反映した空間にしましょう。


その⑩ 間仕切り開閉壁で時には“客用寝室”に変身させることも

間仕切り開閉壁
引用:Panasonic

「普段はファミリールームやファミリースペースとして使って、誰かが泊まる際には客間として使いたい。」

そのような場合には、間仕切り開閉壁がおすすめです。

開閉間仕切り壁やスクリーンウォールと呼ばれる場合もありますが、どれも引き戸のような形状の可動式間仕切壁です。

空間を一時的に分けたい場合や、収納など見せたくない部分を大きく隠したい場合に取り入れてみましょう。

ファミリールーム・ファミリースペースとなる部分に、この間仕切り開閉壁を取り付けておけば、用途に応じて他の場所から一時的に遮断することができます。




ファミリールーム・ファミリースペースで”家族との時間を楽しめる”家に

日本に訪れた海外の方が驚く点に、「家族関係の希薄さ」を挙げる方がいます。

確かに、欧米ではクリスマスなど子どもが大きくなっても家族で過ごす行事が多いのに比べ、日本では子どもが成長するとそれらのイベントは友人と過ごすようになってしまうご家庭は少なくありません。

内閣府の調査によると、子どもが余暇時間にする内容にも、アメリカと日本では違いがあります。

(「内閣府|子供と家族に関する国際比較調査の概要」のデータを元に作成)


お子さんが成長すると、自室で過ごす時間が増え、家族と団欒することが減ってしまうご家庭も少なくないでしょう。

しかし、寝室の近くなどにファミリールームがあれば、家族が集まる機会も増え、より自宅での時間が楽しくなるはずです。

リビングルームでは、親御さんが家事をしながらお子さんの話に耳を傾けがちですが、ファミリールーム・ファミリースペースならお互いがそれぞれの話に正面から向き合えます。

「家族団欒の時間を大切にしたい」そんな方こそ、ぜひファミリールーム・ファミリースペースを間取りに取り入れてみてください。




まとめ|「ファミリールーム・ファミリースペース」で居心地のよい住まいに

「ファミリールーム・ファミリースペース」は、来訪者の目を気にせずご家族が集いくつろげるプライペートな空間です。

生活空間の中央に配置すれば、ご家族の団欒時間も増えるでしょう。

リビングルームとの違いは、来客動線と完全に分離している点。

急にどなたかが訪れてきても、慌てて片付ける必要はありません。

ただし、ポイントを押さえなければ単なる「無駄なスペース」になってしまうことも。

後悔しないためには、豊富な知識とセンスのある会社に相談しましょう。

私たち日建ホームは、お客様に安心していただける快適な住まいづくりを徹底しています。

土地探しや住宅ローンのご相談から、建築予定地の地盤調査、設計士・インテリアコーディネーターによるデザインのご提案など、各専門スタッフがチームでお手伝いさせていただきますので、どうぞお気軽にご相談ください。


オンライン相談も随時承っております

日建ホームでは、現在遠方にお住まいの方のために、随時オンライン相談も承っております。

日頃お仕事でお忙しい方や、小さいお子さんがいらっしゃって現地での打ち合わせが難しい方、隙間時間に打ち合わせしたい方はどうぞご活用ください。

オンライン相談



日建ホームはどこよりも早くから「住宅の高気密高断熱化」に取り組んでいます

高気密高断熱の家

私たち“日建ホーム”は、ハウスメーカーでも大手ビルダーでもありません。

千葉県我孫子市に本社を構え、とことん「地域密着」にこだわった建築会社です。

1988年創業以来30年以上、千葉県北西部や茨城県南部でたくさんの住宅を建築してきました。

お客様の理想を現実化することはもちろん、私たちが大切にしているのが「高気密高断熱の家づくり」。

どのハウスメーカーよりも早い1999年から、高気密高断熱住宅の建築に取り組んでいます。

「地域の特性を理解しているからこそ実現できる快適な“高気密高断熱の家づくり”」これこそ私たちの強みです。

千葉県・茨城県で土地探しを始めたい方や、長く住み続けられる住まいを建てたい方は、ぜひ“日建ホーム”までお気軽にご相談ください。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: b4e48bbde01bf1767ac571bc50bb79b8.jpg





千葉県で居心地の良い住まいの建築をご検討中の方は日建ホームへご相談ください

おそらく一生に一度か二度になるであろう大切な家づくり。人生の一大イベントですので、たくさんの“希望”をお話し下さい。私たち日建ホームは「自分の家をつくるように」お客様の家づくりに真摯に取り組みます。

お約束①自分の家を建てるように心を込めて丁寧につくります。
私たち日建ホームは、千葉県我孫子市を拠点とする地域密着の工務店です。世界で唯一無二のオーダーメイドの家。暮らしの夢や希望を丁寧にヒアリングし、プロの建築技術集団として注文住宅にしかできない住み心地を実現します。

お約束②現場をきれいにします。
家は、ひとつひとつの工程を丁寧に積み重ねて出来上がっていく究極の手仕事。現場をきれいにすることでムリ・ムダ・ムラを排除しスムースに安全に家づくりができます。近隣に配慮し何よりもお施主様に喜んでいただける現場を目指します。

お約束③一生涯のパートナーとしてずっと家をお守りします。
「家」は住み始めることで「住まい」となり、住み始めてからも理想の暮らしの追求は続きます。住み続けることで変化する事柄に、ハウスドクターとして一生涯、何でも相談していただけるよう、いつも、そしてずっと傍らに居続けます。

お約束④「健康快適設計基準」で健康配慮の家をつくります。
「家」と「健康」には密接な関係があります。毎日を過ごす家のデザインや性能が身体的・精神的に大きく影響します。温熱性能(高気密・高断熱・24時間換気)、自然素材、健康配慮の家をつくります。

お約束⑤5つの保証制度で責任をもって保証します。
建設工事総合保証、無料定期点検10年間 、瑕疵担保責任10年間、地盤保証システム20年間、ぽけっと団信 住宅代金保証制度(オプション)で責任をもってお施主様の家をお守りします。



モデルハウスや展示場で家づくりを体感しましょう

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: b4e48bbde01bf1767ac571bc50bb79b8.jpg

見学予約受付中

じっくり体感していただくために、モデルハウス見学は予約制にて承っております。見学をご希望される方は、お電話または下記ページのご予約フォームからお申し込みください。

〈お問合せ先〉
TEL:04-7188-5222
E-mail : nikken@n-home.co.jp

〈アクセス〉
〒270-1119 千葉県我孫子市南新木 2-17-20
営業時間 : AM 9:00 ~ PM 6:00

▶︎ 展示場見学のお申し込みはこちらから

著者情報

日建ホーム編集部

日建ホーム編集部

私たち日建ホームは「自分の家をつくるように」という気持ちで親身になって寄り添いながらお客様の家づくりに真摯に取り組んでまいります。
一級建築士・一級施工管理技士・耐震診断士・宅建士・福祉住環境コーディネーターのいる建築プロ集団です。

詳しいプロフィールはこちら
FacebookTwitterInstagramYouTubepinterest