冬でも「暖かい家」にするためのポイントは?間取りや設備などについて解説

小上がり和室

寒い時期にご自宅で過ごしている時に、「足元が寒い」「暖房をつけてもなかなか温まらない」という経験をしたことはありませんか?

せっかく理想の間取りやインテリアデザインを実現できても、“寒い家”では快適な生活を送ることもままならないでしょう。

では、どのような住宅にすれば、冬でも暖かく過ごせるのでしょうか?

そこで、今回は「暖かい家」にするためのポイントを紹介します。

私たち“日建ホーム”がどこよりも早くから取り組んでいる「住宅の高気密・高断熱化」についてもお話ししていますので、これからマイホームづくりを始める方は、ぜひ参考にしてください。



このコラムのポイント
●「暖かい家」にするためには、寒さの原因を根本から解決し、適切なプランニングと設備を備えなくてはいけません。
●「暖かい家」が実現できるのは、確かな知識と豊富な経験を持つ設計・施工会社です。
●日建ホームでは、どこよりも早くから「高気密高断熱住宅」の建設に取り組んでおり、多数の施工実績があります。




そもそも冬に家の中が寒くなるのはどうして?

全館空調の家

日本の住宅は欧米の煉瓦造りや石造りの住宅と違い、「寒い」という印象があります。

特に、築年数が古い住宅にお住まいの方は、底冷えするような寒さを感じることも少なくないでしょう。

では、家の中が寒くなる原因は何なのでしょうか?

主に考えられる原因は5つあります。

① 隙間風が入る

築年数が古い住宅は、長年進んだ劣化や変形によって、ドアや窓などの開口部が歪んで隙間が生まれている場合がほとんどです。また、歪みがなかったとしても換気口などのパッキンが摩耗劣化してその機能を果たしていない場合もあります。これでは住宅の気密性は保てず、いくら暖房をつけても隙間風が入って寒くなってしまうでしょう。

② 建物自体が冷える

木造住宅は、その構造体素材の特性から、一度冷えるとなかなか温まりにくいです。長時間留守にしていたり、暖房をつけていないと、部屋の中にいるだけで体の芯から冷えるような寒さを感じてしまうでしょう。

③ 断熱が不十分

古い住宅の場合、壁内の断熱材量が不十分であったり、天井裏や床下にそもそも断熱工事が施されていない場合もあります。また、十分に断熱材が入れられていたとしても、グラスウールなど繊維系の素材は、湿気で経年劣化するため、10〜15年も経てばその性能が低下し始めます。

④ コールドドラフト現象が起きている

コールドドラフト現象とは、室内の暖かい空気が窓・壁面などで冷たい外気と触れ、一気に冷やされ下降気流が発生する現象です。これによって、暖房をいくらつけても暖気は高いところに上がり、冷やされた空気がどんどんと足元へ流れ、なかなか部屋全体が温まりません。

⑤ 適切な空調設備・暖房設備が整っていない

部屋の広さに対して適切な暖房器具を設置していなかったり、空調設備が空間ごとに偏っていると、極端に暖かい場所といつまで経っても寒い場所ができてしまいます。また、気密性の高い場所にストーブなどの開放型暖房器具をつけると、酸素不足で不完全燃焼を起こしてしまうことも少なくありません。



これらの原因を根本的に解決しなければ、いつまで経っても「暖かい家」にはなりません。

ご自宅が寒いとお悩みの方は、まずどの原因が当てはまるのかをしっかり見極めましょう。




「暖かい家」にするための方法は?間取りや設備選びで気を付けるポイントは?

「暖かい家」は“家の居心地”が良くなることはもちろん、以下のようなメリットがあります。

  • 暖房をつける時間や回数を減らせるので、光熱費削減につながる。
  • ヒートショックなどの症状を未然に防げるため、健康的に暮らせる。
  • 外気の影響を受けにくいため、結露のリスクが少ない。


では、実際に「暖かい家」にするためには、どのようなポイントを押さえればよいのでしょうか?

ここでは、主な点を8つ紹介します。


その① 「木造」にこだわる

先ほどもお話しした通り、RC造に使われるコンクリートや、S造に使われる鉄骨(=金属)は、木質系材料と比べて熱伝導率が高く、温まりやすく冷めやすい特性を持ちます。

(素材)(熱伝導率 単位:W /(m・K)
コンクリート1.6
55
アルミニウム210
天然木材0.12
木質系合板0.16
(「一般財団法人 住宅・建築SDGs推進センター|材料の熱定数表」のデータを元に作成)
ポイント
熱伝導率が低ければ低いほど、熱を通しにくいため外気の影響を受けにくいということです。


ですから、家の暖かさを重視するなら、やはり「木造住宅」がおすすめです。

最近は、省エネなどの環境的側面から公共施設を含めた大規模施設においても、木質化・木造化が進んでいます。




その② 断熱性を高める

「暖房器具で温まった空気を冷やさない」「外気の寒さを室内に伝えない」これこそ暖かい家を実現させる最大のポイントです。

壁内や天井裏・床下へ、適切な断熱材を十分に充填し、ドアや窓に高断熱仕様のものを採用することによって、家全体を包み込むようになるため、格段に断熱性能が高まります。

近年では、「高断熱住宅」を謳うハウスメーカーも多く、国や自治体もSDGsや省エネ目標を達成すべく、様々な補助事業をおこなっており、それらを活用するとコスパ良く高性能住宅を建てられるでしょう。

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その③ 気密性を高める

いくら断熱性を高めても、気密性が良くなければ隙間風が入り、暖房効率が下がってしまいます。

また、外気が出入りする部分には結露が発生しやすいため、家の寿命を縮めかねません。

ですから、高断熱と合わせて高気密にすることがとても重要です。

どちらが欠けてもそれぞれの性能を発揮できず、「暖かい家」にはならないでしょう。

高気密サッシを取り付けたり、壁内に気密層を設けて室内外の空気や湿気が行き来するのを防いだり、防湿気密フィルムや気密テープを用いて、構造躯体のちょっとした隙間から熱や湿気が伝わるを阻止します。

気密フィルム・気密テープ
引用:ガラス繊維協会|断熱工法について




その④ 自然エネルギーを取り入れる

家を温める場合、ほとんどの人が暖房器具を想像するでしょう。

しかし、最近はパッシブデザインなどの自然エネルギーを活用して快適性を高める設計手法がトレンドです。

軒の出や庇・オーニングなどで室内に入る日射量を調節したり、窓の位置や向きを考慮して冬に日差しを取り込み室内を温めることができます。

パッシブデザインに特化したハウスメーカーでは、「寒い冬には日差しをたくさん取り込んで、暑い夏には遮る」ようなプランニングも可能です。

自然エネルギーを積極的に取り入れ、またそれを巧みに活用することで、省エネにつながり快適な室内環境が整います。

日本のためのパッシブハウス
引用:PASSIVE HOUSE JAPAN|パッシブハウスとは?


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その⑤ 吹き抜けにはシーリングファンを

先ほども紹介したコールドドラフト現象が発生すると、「暖房器具をずっとつけているのに足元が寒い」状態が続いてしまいます。

また、高断熱住宅であっても暖かい空気はどんどん天井の方へ溜まってしまうため、部屋全体を温めるには時間がかかります。

特に、暖かい空気が上昇しやすい吹き抜け部分には特に注意が必要です。

そこで、室内の空気を攪拌して室温ムラをなくす“シーリングファン”がおすすめです。

シーリングファンを設置することのメリットは、冬場だけではなく暑い夏にも実感できます。

天井からゆったりとした気流を生活空間に送ることで、送風機の役割を果たし、体感気温を下げてくれます。

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その⑥ 部屋の形状や間取りをシンプルに

空調効率を意識する場合は、各室をできるだけ四角に近い形状にし、吹き抜けやリビング階段などの大空間を作らないことです。

なぜなら、入り組んだ形の空間には室温ムラができやすく、暖房器具に近い場所は暑すぎて離れた場所は寒いという現象が起こってしまうからです。

また、開放感の気持ち良い吹き抜けや、トレンドのリビング階段も空気のまとまりが大きくなるため、室温調整に時間がかかります。

ただし、空調機器によってはこれらの欠点を解消できるため、デザイン性と快適性を両立させたい方は、設備選びにもこだわりましょう。

その⑦ 全館空調で常に快適な温度を保つ

「吹き抜けやリビング階段だと空調効率が悪い」とお話ししましたが、これを解決するのが“全館空調システム”です。

ひと昔前までは、富裕層を中心とした特別な設備でしたが、近年では普及率の上昇に伴い、コストなどの導入障壁が低くなっています。

家全体が常に適温に保たれるため、空間を行き来した際の室温差が少なく、ヒートショックなどの健康被害を引き起こすリスクを軽減させられます。

また、高気密高断熱住宅であれば、一度適温にするとそれを長時間キープできるため、いちいちエアコンなどをつける必要がなくなり、むしろ“省エネ”につながる可能性すらあるのです。

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その⑧ 薪ストーブで“視覚的・聴覚的に”暖かく

人が“暖かさ”を感じる時に、物理的な温度以外に視覚的・聴覚的な要素も大きく関係します。

最も代表的なのが「焚き火」で、ゆらゆらと揺れる炎を眺めたり、木が燃える時のパチパチとした音を聴いていると、自然と体が温まっているような感覚に陥ります。

全館空調などで無機質な方法で室内を温めるのもいいのですが、薪ストーブを囲んでゆったりとご家族でリラックスする時間は何よりも至福の時間でしょう。

ただし、住宅建設地のあるエリアによって様々な規定がある場合もありますので、導入を検討する際は、設計施工に実績のある会社へ相談してください。


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「暖かい家」にデメリットや注意点はある?

掘りごたつのある小上がり和室

暖かい家の必須条件である「高気密・高断熱」ですが、実はインターネットなどで検索すると“デメリット”というキーワードも目立ちます。

様々なサイトでは、下記のような点を主なデメリットとして挙げています。

  • 意識的に換気をしないと空気がこもってしまう
  • 内部結露が起こりやすいので、室温換気が必要
  • 開放型暖房器具が使えない


しかし、これらの問題は簡単に解決できます。

その方法は、ずばり「24時間換気システムを導入する」と「高気密・高断熱住宅の建設に実績がある会社に依頼する」の2点です。

〈24時間換気システムを導入する〉

現在は、新築住宅については建築基準法で導入が義務付けられていますが、既存住宅はその対象となっていません。自然換気・機械換気をうまく組み合わせ、常に室内外で空気を循環させることで、湿度の均整が取れて内部結露の発生を抑止できます。また、開放型暖房器具を使うことによる室内空気環境悪化も軽減できるため、薪ストーブなどを設置する場合は必須です。

〈高気密・高断熱住宅の建設に実績がある会社に依頼〉

高気密・高断熱をコンセプトに掲げるハウスメーカーは多数ありますが、知識や実績が十分でないと、逆に結露がひどくなったり、思うような効果が得られない場合も少なくありません。なぜなら、細部にまで断熱材の隙間を徹底的になくす技術などは、経験のある施工者でなければ困難だからです。高気密・高断熱住宅を検討する際には、必ずその会社の施工実績を確認しましょう。


これらのポイントは、暖かい家を実現させるためだけではなく、家の寿命を延ばすためにも欠かせません。

換気を徹底して、結露の発生をできるだけ防ぐことで、間違いなく“住まいの長寿命化”につながります。


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日建ホームはどこよりも早くから「住宅の高気密高断熱化」に取り組んでいます

高気密高断熱の家

私たち“日建ホーム”は、ハウスメーカーでも大手ビルダーでもありません。

千葉県我孫子市に本社を構え、とことん「地域密着」にこだわった建築会社です。

1988年創業以来30年以上、千葉県北西部や茨城県南部でたくさんの住宅を建設してきました。

お客様の理想を現実化することはもちろん、私たちが大切にしているのが「高気密高断熱の家づくり」。

どのハウスメーカーよりも早い1999年から、高気密高断熱住宅の建設に取り組んでいます。

「地域の特性を理解しているからこそ実現できる快適な“高気密高断熱の家づくり”」これこそ私たちの強みです。

千葉県・茨城県で土地探しを始めたい方や、長く住み続けられる住まいを建てたい方は、ぜひ“日建ホーム”までお気軽にご相談ください。

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まとめ|「暖かい家」で快適で健康的な暮らしを実現しましょう

暖かい家は、 快適であるだけではなく、ヒートショックなどの健康リスクを軽減し、ご家族が健やかな生活を送ることができます。

また、高気密高断熱にすれば家そのものの寿命すら延ばす事もできます。

しかし、慣れない施工店ではどうしても後からトラブルが発生してしまう場合も少なくありません。

必ず、知識と経験が豊富な施工会社に相談しましょう。

私たち日建ホームは、お客様に安心していただける快適な住まいづくりを徹底しています。

土地探しや住宅ローンのご相談から、建築予定地の地盤調査、設計士・インテリアコーディネーターによるデザインのご提案など、各専門スタッフがチームでお手伝いさせていただきますので、どうぞお気軽にご相談ください。

オンライン相談も随時承っております

日建ホームでは、現在遠方にお住まいの方のために、随時オンライン相談も承っております。

日頃お仕事でお忙しい方や、小さいお子さんがいらっしゃって現地での打ち合わせが難しい方、隙間時間に打ち合わせしたい方はどうぞご活用ください。

オンライン相談



千葉県で「暖かい家」の建設をご検討中の方は日建ホームへご相談ください

おそらく一生に一度か二度になるであろう大切な家づくり。人生の一大イベントですので、たくさんの“希望”をお話し下さい。私たち日建ホームは「自分の家をつくるように」お客様の家づくりに真摯に取り組みます。

お約束①自分の家を建てるように心を込めて丁寧につくります。
私たち日建ホームは、千葉県我孫子市を拠点とする地域密着の工務店です。世界で唯一無二のオーダーメイドの家。暮らしの夢や希望を丁寧にヒアリングし、プロの建築技術集団として注文住宅にしかできない住み心地を実現します。

お約束②現場をきれいにします。
家は、ひとつひとつの工程を丁寧に積み重ねて出来上がっていく究極の手仕事。現場をきれいにすることでムリ・ムダ・ムラを排除しスムースに安全に家づくりができます。近隣に配慮し何よりもお施主様に喜んでいただける現場を目指します。

お約束③一生涯のパートナーとしてずっと家をお守りします。
「家」は住み始めることで「住まい」となり、住み始めてからも理想の暮らしの追求は続きます。住み続けることで変化する事柄に、ハウスドクターとして一生涯、何でも相談していただけるよう、いつも、そしてずっと傍らに居続けます。

お約束④「健康快適設計基準」で健康配慮の家をつくります。
「家」と「健康」には密接な関係があります。毎日を過ごす家のデザインや性能が身体的・精神的に大きく影響します。温熱性能(高気密・高断熱・24時間換気)、自然素材、健康配慮の家をつくります。

お約束⑤5つの保証制度で責任をもって保証します。
建設工事総合保証、無料定期点検10年間 、瑕疵担保責任10年間、地盤保証システム20年間、ぽけっと団信 住宅代金保証制度(オプション)で責任をもってお施主様の家をお守りします。



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日建ホーム編集部

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私たち日建ホームは「自分の家をつくるように」という気持ちで親身になって寄り添いながらお客様の家づくりに真摯に取り組んでまいります。
一級建築士・一級施工管理技士・耐震診断士・宅建士・福祉住環境コーディネーターのいる建築プロ集団です。

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