【高気密高断熱は必要ない】は本当?理由と対策を解説│メリット・後悔を防ぐ方法も紹介
家を建てるとき、夏涼しく冬暖かい住まいにしたいと思うでしょう。
そこで考えられる選択肢は高気密高断熱住宅を建てることです。
一方で「高気密高断熱は必要ない」という意見も見られ、どちらが正しいのか迷ってしまいます。
そこで本記事では、高気密高断熱住宅の必要性について解説します。
快適な住まいを実現するための方法として、高気密高断熱な家を選択するべきか検討してみましょう。
● 適切な換気計画を立てることなど、設計上注意しなければいけない点もありますので、建築経験豊富なハウスメーカーに依頼することも重要です。
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高気密高断熱が「必要ない」と指摘される理由
はじめに、「高気密高断熱は必要ない」とされる理由を確認します。
このように指摘されるのは、主に以下の5つの理由からです。
- 高気密高断熱でも暑さ寒さを感じるケースがあるから
- 空気が停滞して気持ち悪くなってしまうから
- 窓が少なく・小さくなり、室内が暗くなるから
- 建築費が高くなってしまうから
- 窓を開ける生活を基本としているから
高気密高断熱でも暑さ寒さを感じるケースがあるから
高気密高断熱の住まいを魅力として売り出しているハウスメーカーが建てた家でも、住み始めると暑さ・寒さを感じる方もいるようです。
一般的に高気密高断熱の家は、断熱・気密性能を高めるために住宅価格が高めに設定されています。
高い費用をかけても、冬暖かく夏涼しい家にならないなら、費用をかけて高気密高断熱な住まいにしたことを後悔するかもしれません。
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空気が停滞して気持ち悪くなってしまうから
高気密高断熱の家では、建物の隙間が非常に小さいことから隙間風による自然な換気は行われません。
つまり、適切に換気計画を立てなければ空気が停滞することとなります。
結果としてカビの発生や、シックハウス症候群の原因となる化学物質も溜まってしまい、気持ちが悪くなるなどの体調不良を引き起こすことがあります。
窓が少なく・小さくなり、室内が暗くなるから
室内が暗くなりがちなことも、住環境の悪化の面から高気密高断熱住宅が必要ないとされる要因になります。
窓と壁を比較したとき、厚みが薄い窓ガラスの方が断熱性が低く、熱を通しやすい性質を持ちます。
このことから、断熱性の高い住まいを実現するために手っ取り早いのは、窓をなくして壁の割合を多くすることです。
住まいの快適性ではなく、高気密高断熱を追求し続けてしまうと、窓が小さく少なくなり暗い住まいになる場合があります。
建築費が高くなってしまうから
高気密高断熱な住まいが不要であることは、建築費が高くなることもひとつの要素に挙げられます。
気密性・断熱性を高めるためには、断熱材や窓の性能を高める必要があります。
しかし高性能な断熱材や窓は単価が高く、建築費が高くなりがちです。
このことから「予算が大幅に上がるなら、高気密高断熱にしなくても…」と思うこともあるようです。
窓を開ける生活を基本としているから
窓を開ける生活スタイルにしていることも、高気密高断熱な住まいが必要ないと言われる理由に挙げられます。
基本的に窓を開ける暮らしを送る場合、常に室内の空気と外気の交換が行われますので、気密性を高めても断熱性を高めても意味がなくなってしまいます。
高気密高断熱は「必要ない」は間違い?対策も
このように、高気密高断熱な家は「必要ない」と言われることがありますが、実は間違っている点があったり、適切に対応することで対策を立てられることをご存知でしょうか。
適切に冷暖房を使用すると非常に快適になる
高気密高断熱な家で暑さ寒さを感じる場合は、適度に冷暖房を入れる必要があります。
高気密高断熱な家であれば冷暖房が不要になる、という認識を持つ方もいますが、実は高気密高断熱な家でも冷暖房機器は必要です。
あくまで高気密高断熱は外気を伝えにくくするものであり、冷暖房をしなければ徐々に外気と同じ温度に近づいていきます。
ただし、高気密高断熱な家ではエアコンを入れてから部屋全体が涼しく、または暖かくなるまでの時間が短くなり、また外気に近づくまでの時間を長くしてくれるのです。
24時間換気を適切に使用すれば空気は停滞しない
室内の空気の停滞に対しては、適切な換気計画を立てることが大切です。
現在の住まいは24時間稼働し続ける換気扇の設置が義務付けられています。
24時間換気の吸気口と排気口を適切な位置に配置することで、空気の停滞を防ぎカビ・ダニの発生やシックハウス症候群の発生も防ぐことができます。
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高気密高断熱でも大開口は可能
窓が少なく小さくなり暗くなることに対しては、高性能な窓を利用することをおすすめします。
樹脂サッシや複層ガラスを利用することで、大きな窓を配置して光を取り込める住まいでも暖かな住環境は実現可能です。
木製サッシやトリプルガラスの利用で、さらに高性能な住まいを実現することもできます。
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高性能な住まいで使用できる補助金を活用
高性能な断熱材や窓を選択することは建築費が高くなることにつながりますが、補助金を活用することで経済的な負担を減らすことが可能です。
たとえば「子育てエコホーム支援事業」「先進的窓リノベ事業」など、一定以上の性能の家を建てる、リフォームする場合に受けられる補助金は豊富に用意されています。
真冬・真夏・花粉・黄砂の時期に備えて
窓を開ける生活スタイルを基本にしている方も、真冬や真夏、花粉や黄砂が飛来する時期は窓を閉めることでしょう。また、夜間も防犯の面で基本的に窓は閉じます。
こうした窓を閉じる時期・時間の住環境を快適にするためにも、高気密高断熱な家は重要です。
▶C値0.30 UA値0.27│日建ホームの高性能な住まいについて
高気密高断熱な家で後悔を防ぐ方法
記事の終わりに、高気密高断熱な家を建てた場合に、後悔を防ぐ方法について紹介します。
気密性断熱性を高めた場合の資金計画を入念にする
高気密高断熱な住まいは建築費用が高額になりがちです。
一方で多額の補助金を受け取れる可能性もあることから、実は経済的な負担を抑えて高性能な家を建てられる可能性があります。
また、建築時のイニシャルコストは上がるものの、住み始めてからの光熱費などのランニングコストが抑えられるという大きなメリットがあることを忘れずに考慮しましょう。
実質的な負担額がどの程度になるのか、高性能化や補助金の利用、ランニングコストへの影響も含めて入念な資金計画をすることが重要です。
モデルハウスや現場見学会で室温を体感する
高気密高断熱な家の快適さをモデルハウスや現場見学会で体感することも大切です。
実際に体感することで、費用をかけても快適な住まいにするべきか、または費用を抑えて設備や外構など他の箇所に費用を充てるべきなのか、判断をできるようになります。
▶日建ホームのスタイルの違う2つのモデルハウス:お気軽にご予約ください
高気密高断熱住宅を建て慣れた業者に依頼する
最も重要な点は、高気密高断熱な家を建てる場合は、高気密高断熱な住まいを建て慣れた工務店に依頼することです。
高い気密性・断熱性を持つ住まいは、どのハウスメーカー・工務店でも建てられる訳ではありません。
気密性や断熱性を高める施工に慣れた業者に依頼することで、適切な施工を受けられるとともに、高性能な住まいを予算に合わせて施工する提案などを受けられるのです。
ホームページで施工事例を確認したり、実際にモデルハウスで設計・営業担当と会話することで、優れた業者かどうか確かめてみましょう。
まとめ│高気密高断熱な仕様で快適な生活を実現
「高気密高断熱は必要ない」こうした指摘について、その理由や対策を解説しました。
高い気密性を持つ住まいは、暑さや寒さの厳しい季節であっても、空調機器をつければすぐに適温になり、また適温が長く続く過ごしやすい住まいです。
一方で、適切に施工しなければ数値通りの気密性を確保できず、また適切な換気計画を立てなければカビやダニが発生しやすい環境になる可能性もあります。
このようにメリット・デメリットのある仕様ではありますので、家を建てるとき高気密高断熱を選択する場合は、高気密高断熱の設計・施工に慣れた業者に依頼しましょう。
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